2022 Fiscal Year Research-status Report
全県的データベースを利用したCOVID-19の増悪危険因子の経時的な解析
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22K10560
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
柴田 陽光 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60333978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大前 憲史 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60645430)
伊関 憲 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70332921)
栗田 宜明 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 特任教授 (80736976)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | COVID-19 / SARS-Cov-2 / 重症化リスク / コホート研究 / 福島県 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、SARS-CoV2のようなパンデミックを引き起こす感染症における重症化リスク因子は流行状況に応じて変容するとことの立証である。 2020年から2023年にかけて福島県立医科大学附属病院を中心とした福島県内27医療施設におけるcoronavirus disease2019 (COVID-19)入院患者データベースが構築されている。本データベースでは患者の臨床的な背景、症状、併存症、肺炎の有無、低酸素血症の有無、行われた治療、ワクチン接種の回数、転帰といった情報が利用可能である。また、第1から第9流行波十分な症例数が登録されていることもあり、様々な解析が可能となってきている。流行初期にはCOVID-19重症症例は高齢者が中心であった。しかしα株流行以降、2021年春から秋にかけて高齢者を中心にワクチン接種が進み、それに伴って重症化する症例は中年、肥満者に多く認められるようになった。そのフェーズにおける重症化リスク因子は①高齢、②肥満もしくは糖尿病の合併、③初診時38度以上の高熱、④経皮的酸素飽和度SpO2 96%未満であることが本研究によって明らかにされた。そしてこれらの危険因子を元にしたスコアリングシステムが構築され、現在論文投稿中である。 次に、デルタ株流行期における軽症~中等症患者の入院後重症化(酸素投与の開始、ステロイドなどの治療開始、人工呼吸器導入)に寄与する因子が検討され、①高齢、②脂質異常症の併存が重症化に寄与し、③ワクチン接種、④中和抗体投与が非重症化に寄与していることが示された。 さらに、オミクロン株流行期における軽症~中等症患者の入院後重症化に寄与する因子が検討され、①要介護状態が重症化に寄与し、②モルヌピラビル内服が非重症化に寄与していることが示された。興味深いことに、ワクチン接種歴は非重症化に独立して寄与していないことも示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに2論文のpublicationを達成しており。現在、1論文がリバイズの過程にある。
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Strategy for Future Research Activity |
第6流行波以降に関しても、入院後重症化に寄与する因子は何であるのかを同様の作業にて同定する。また、これまでは入院後重症化因子に関して、血液データを利用した解析は行ってこなかったが、今後はこれまで構築したスコアリングシステムに血液データを加えることで、システムの重症化を予測する能力がどれくらい改善できるかを検討する予定である。 また、一般的に言われている重症化危険因子の中で、これまでの福島県におけるデータ集積で、否定的なものがあり、解析を進め論文化する予定である。
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Causes of Carryover |
現在投稿中の論文の投稿費用として使用するため
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