2023 Fiscal Year Research-status Report
看護教員がグローバル化教育を行うための支援に関する調査研究
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22K10627
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
近藤 暁子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (70555424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 和子 東京医科大学, 医学部, 教授 (70307122)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | グローバル看護 / 異文化間感受性能力 / 看護教員 |
Outline of Annual Research Achievements |
データ収集が終了し、論文を執筆中である。回答数(回収率)は日本1022(29.4%)、米国48(3.6%)、カナダ26(3.7%)、英国23(2.3%)、オーストラリア10(0.7%)、中国214(13.2%)であった。執筆中の論文は日本のトップ20,英語圏の4か国でそれぞれトップ10の大学の教員を対象とし、グローバル看護の内容、負担感の比較、日本と中国の教員を対象として異文化間感受性能力に関連する要因を比較したものである。 日本の看護教員の異文化間感受性能力は英語圏4か国、中国の教員と較べて有意に低かった。日本の看護教員は英語圏の4か国の教員と比較して他国での勤務経験が少なく、異文化交流に参加する機会が少なかった。どちらのグループも、他国での経験が長く異文化への感受性が高い教員がグローバル看護を教えていた。日本では母国語以外の言語に堪能で、異文化交流に頻繁に参加していた看護教員がグローバル看護を教えていた一方で、英語圏の4か国では国際学会に出席したことがある看護教員が教えていた。日本ではグローバル看護は必修科目としている大学が少なく、教えている内容も少なかった。日本の大学では国際教育のサポートとして国際セミナーを実施していたが、英語圏4か国では異なる文化的背景を持つ教員がグローバル教育をサポートしていた。日本では、母国語以外の言語が堪能であること、異文化間の交流が頻繁であること、異文化に対する感受性が高いことがグローバル看護教育の負担感が低いことと関連していた。一方、英語圏4か国では母語以外での教育、教える内容、業績評価が高い負担感と関連していた。 日本と中国の教員について、異文化間感受性能力に関連する要因を比較した結果、日本の教員では、異文化を持つ友人の数、異文化交流への参加頻度、外国語能力、中国の教員は、海外留学や海外経験のある家族がいることが関連していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集が終了し、論文執筆中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今回収集したデータで分析して論文を国際誌に投稿する。次回に向けた課題として、特に英語圏4か国で回収率が低かったため、今後はそれぞれの国で共同研究者を立てて実施するなど、さらなる工夫が必要である。
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Causes of Carryover |
英語圏の4か国の回答率が低く、謝金が低額使用となったため。
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