2022 Fiscal Year Research-status Report
看護師のためのメンタルセルフケア支援プログラムの構築
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22K10628
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
長嶋 英里 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20873558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水嶋 好美 (青木) 浜松医科大学, 医学部, 助教 (70781376)
片山 はるみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90412345)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / セルフケア / 看護師 / 看護管理者 / 支援方略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護師のためのメンタルセルフケア支援プログラムの構築に向けて、メンタルセルフケア支援において看護管理者のとるべき具体的支援方略を明らかにするとともに、その支援方略の実施状況を評価するための指標の開発を目的にしている。令和4年度は、メンタルセルフケア支援において看護管理者のとるべき具体的支援方略を明らかにすべく研究を実施した。 具体的には、看護師としての臨床経験年数の通算が1年以上あり、副看護師長相当以上の役職についていない看護師を対象に、「自身のメンタルヘルスを維持・促進するための行動をとるにあたり、役に立った看護管理者からの関わり」に関する半構造化インタビューを実施した。当初の研究計画では、分析方法として修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いる予定であったが、本研究は評価指標の開発を目指していることから、より日常的な用語を用いて記述が可能な質的記述的分析を用いるよう変更した。ポスターと機縁法を用いて研究対象者を募集し、応募者の中から研究に協力の得られた10名に対してインタビューを実施した。平均インタビュー時間は、51.8分であった。10名のうち男性は3名、女性は7名であり、平均年齢は33.4歳、平均看護師経験年数は10.7年であった。分析にあたって、音声データをもとにしたインタビュー内容の逐語録を作成した。作成した逐語録から意味内容を損なわないように短文・語句を抜き出してコード化し、質的記述的に分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う医療現場のひっ迫による影響を受け、研究協力者のリクルートに難渋した。年度の前半においてインタビューの実施が叶わなかったため、遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたインタビューデータについて引き続き質的記述的に分析し、メンタルセルフケア支援において看護管理者のとるべき具体的支援方略を明らかにしていく。そして、その結果をもとに、看護管理学・心理学に精通した研究者と修士以上の学位をもつ看護管理者を中心とした専門家とのディスカッションやプレテストなどを経て、内容的妥当性の検証されたメンタルセルフケア支援評価票原案の作成を目指す。
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Causes of Carryover |
インタビューの実施時期が後ろ倒しになったことでデータ整理のための人材確保ができず、予定よりも短い期間での雇用となり人件費が少なくなった。また、新型コロナウイルス感染症の流行の蔓延に伴い、予定していた情報収集のための学術集会への参加を一部取りやめ、旅費が発生しなかった。したがって、引き続き調査データ整理のための人件費や、情報収集のための学術集会の旅費などに充てる予定である。
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