2022 Fiscal Year Research-status Report
視線計測機器を用いた熟練訪問看護師の観察眼の解明と医療安全教育への導入
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22K10633
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 香奈子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (00364050)
伊丹 君和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (30310626)
森本 安紀 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (30632997)
本田 可奈子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (60381919)
黒田 恭史 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70309079) [Withdrawn]
西岡 靖貴 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (70609734)
國丸 周平 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40884424)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 危険認知 / 眼球運動 / 医療安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、訪問看護師が在宅療養者への訪問看護時に起こる典型的な医療事故の概要について聞き取り調査を行い、それをもとに視線計測時に用いる観察場面を選定し、実験準備を行い、プレテストを実施した。 訪問看護師として勤務経験を持つ在宅看護学の専門職に在宅療養中に起こりやすい医療事故やその要因についてヒヤリング調査を行った。ヒヤリング調査では、在宅医療の場である住居は、「古民家」「民家」「新興住宅」「マンション」「ワンルームマンション」「アパート」など多種多様であること、バリアフリーの住居とそうでない住居があること、浴室やトイレも形式や構造も様々であることが分かった。各住居毎にリスクは異なるが、一般的にマンションでは比較的、段差がなく、浴室もフラットに近い設計であることが多いため、今回は、バリアフリー化がされていない「民家」を対象に観察場面を設定することとした。観察場面は、療養者の和室の寝室と浴室とした。和室では、畳の目で足を滑べらせて転倒するという在宅ならではリスクを取り入れた。浴室は、脱衣所と浴室の段差があり、床タイルで滑りやすく、浴槽も深いタイプのものとした。今回の実験では、訪問看護師と看護学生を比較するため、住宅環境上の危険だけでなく、療養者のフィジカルアセスメントからリスクを発見できるように在宅療養者を含んだ観察場面とした。 在宅療養者とその家族に説明をし同意を得た上で居住内を撮影した写真を提供いただき、その中からプレテスト用にいくつかの観察場面となる写真を選定した。 選定した数枚の観察場面を用いて数名の看護学生を対象にプレテスト(視線計測)を実施した。現在は、プレテストに対する被験者からの意見を参考に計測方法や観察場面などの課題を明らかにし、観察場面や実験方法の修正を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計測機器の通信システム上のトラブルも重なり、プレテストの実施がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、プレテストの結果から課題を明らかにし、実験方法を見直している段階である。改善を重ねて本調査に進めるように努力したい。
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Causes of Carryover |
一般研究費の繰越金事業でタッチパネル式の大型モニターを購入予定であったが、昨年度に学部共通経費にて購入されたため、使用用途を変更し、その費用を解析ソフト延長費用とアップグレード費用に合算して支払いを行った。
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