2023 Fiscal Year Research-status Report
視線計測機器を用いた熟練訪問看護師の観察眼の解明と医療安全教育への導入
Project/Area Number |
22K10633
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 香奈子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (00364050)
伊丹 君和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (30310626)
森本 安紀 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (30632997)
本田 可奈子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (60381919)
黒田 恭史 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70309079) [Withdrawn]
西岡 靖貴 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (70609734)
國丸 周平 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40884424)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 危険認知 / 眼球運動 / 医療安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、在宅療養時における訪問看護師と看護学生の視線計測調査を開始した。 研究協力者は、訪問看護師16名、看護学生は37名である。看護学生は看護学部のある大学に通う4回生であり、すべての専門科目と臨地実習を取得している状況である。在宅看護学実習では一部の学生がコロナ感染対策の為、実習の受け入れ中止となった。そのため、学習レディネスを同質に保つために在宅看護学実習で臨地実習ができなかった学生を除外して募集を募った。訪問看護師は、熟練看護師を選抜するため、訪問看護師としての勤務経験が5年以上ある看護師を対象とした。A市内の訪問看護師テーション所長会議にて研究協力を依頼し、協力が得られたステーションにて計測調査を実施した。 計測調査内容は、あらかじめ準備した在宅療養中の対象者が自宅で療養している様子や自宅の浴室、玄関などを撮影した動画や静止画を研究参加者に観察してもらい、その間の視野と視線を映像として録画した。静止画は7秒間の観察をしてもらった。動画については30秒間の観察をしてもらった。計測調査後は、危険と判断された箇所よその理由について聞き取り調査を行った。観察場面は、自宅療養中の高齢患者男性のベット上で療養している様子、対象者の浴室の様子、ベッドで端坐位になっている状態の静止画写真と対象者の自宅での歩行器移動中の動画を準備した。撮影は、事前に当事者に許可と同意を得て、自宅に訪問し撮影を行った。歩行器の動画について患者役を健康な方に演じてもらって撮影した。 現在は注視時間、注視分布等の解析と聞き取り調査の内容を分析中である。訪問看護師の調査数が少ないため、今年度も引き続き、追加調査を行う必要がある。聞き取り調査では、看護師の危険認知や判断に関する発言数が学生と比べてはるかに多く、危険予測が具体的な傾向にあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究に協力していただく訪問看護師のサンプル数が予定より少なく、今年度も追加しで計測調査を行う必要があるため、研究調査期間が延長する可能性が高い。 また、昨年度は、研究調査分担者が急遽、産休育児休業取得したため、予定していた調査期間が短くなったこと、また、調査開始後は、予定していた調査期間中に研究担当者が入れ替わりにコロナウィルス、インフルエンザウィスルに感染し、咳が続くなど症状が長引き、体調が戻らなかったため、訪問看護ステーション先への訪問調査を中止せざる得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も追加しで熟練訪問看護師への視線計測調査を行う必要があるため、研究期間が延長する可能性が高い。一か所の訪問看護ステーションにおけるスタッフ数が少ないステーションもあるため、今後は、依頼するステーション場所を増やしてデータ収集を行っていく必要がある。
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Causes of Carryover |
研究者の感染症罹患や研究分担者の育児休業取得等により、研究調査がいったん中断したため
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