2022 Fiscal Year Research-status Report
女性傷病者に特化したBLSトレーニングとアクティブラーニング型心肺蘇生教育の開発
Project/Area Number |
22K10660
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
小林 薫 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10563538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柊 幸伸 福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 教授 (00458407)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | バイスタンダーCPR / AED / 性差 / 心肺蘇生教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではバイスタンダーCPRおよびAED操作の不安やためらいの原因を明らかにすることを目的とし、その性差について調査した。対象は、本学に在籍する学部生(18歳~29歳以下)であり、体育科目の履修者とした。学部の対象範囲は、看護、理学療法、言語聴覚、視機能療法、放射線・情報科、薬学、医療福祉・マネジメントの 7 学科とした。質問紙は、過去の心肺蘇生教育の受講歴、心停止の早期認識、バイスタンダーCPR、AED操作の不安およびためらいについての内容とし、オンラインで無記名調査を実施した。本調査により、バイスタンダーCPR、AED操作に対する不安およびためらいに性差があることが分かった。救命処置に対するバイスタンダーの不安は高頻度にみられ、とくに女性に強く表れていた。そして、傷病者を発見しても20~30%の頻度で心停止の認識が行われない可能性があることが明らかになった。なお、全国の理学療法士養成校の心肺蘇生教育の実態調査は、現在、論文投稿に向け準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去の心肺蘇生教育の受講歴、心停止の早期認識、バイスタンダーCPR、AED操作の不安およびためらいについて、本学に在籍する学部生379名から回答が得られ、すでに論文として公表されている。また、全国の理学療法士養成校を対象とした心肺蘇生教育の実態調査は、すでにデータ収集が終了しており、論文投稿を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度で計画したバイスタンダーCPR(cardiopulmonary rescitation)の不安およびためらいについては調査が終了し、すでに論文として公表されている。また、理学療法士養成校における心肺蘇生教育の全国調査はアンケート回収が終了し、現在論文投稿中である。研究内容は予定通り進行しているため、2023年度の計画に向け機器購入(心肺蘇生シミュレーター、SimPAD)および消耗品等(シリコンバスト、衣服等)の準備を行っている。今後、シミュレーターを用いた予備実験を進めながらデータ収集に着手する予定である。そして、データ解析が済み次第、学会発表および論文投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
学会旅費、消耗品(その他)分が未使用として残ったため、必要に応じて次年度分の学会旅費または消耗品等に充当させる予定である。
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