2023 Fiscal Year Research-status Report
コロナ禍で行われた看護大学生対象の遠隔シミュレーション教育の方法と効果の検証
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22K10665
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
阿部 幸恵 東京医科大学, 医学部, 教授 (20449218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 綾子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10410200)
冷水 育 東京医科大学, 医学部, 助教 (80796277)
藤野 ユリ子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (90320366)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / 遠隔 / 看護学生 / コロナ禍 / VR教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍以降、ICT教育は進展し続けている。看護学でのシミュレーション教育においても同様で、コロナ禍以前では、対面によるシミュレータを使用したシミュレーションが主流であったが、現在は、VRを活用する、オンラインで模擬患者さんから様々な情報をとるシミュレーションなど様々な方法がとられている。研究者らは、実写版のVR教材、CG版のVR、オンラインの模擬患者を従来の対面でのシミュレータを活用したシミュレーションと課題への没入感を表すエンゲージメント尺度を用いて比較し、コロナ禍で行った教授方法の有効性を検証することを目的とした。また、それぞれのトレーニング前後にシミュレーションで学習する内容の知識テストを行い比較する。昨年度は、実写版のVR教材を作成し、VR教材が没入感が高いことを明らかにした。本年度は、模擬患者に心不全の知識的勉強会を行い、その上で、症状についてどのように演じるとよいのかの指導と練習を行った。また、模擬患者ではなく、オンラインで研究者が写真で学習者に示した方がよいものなどの検証をおこない、オンラインで模擬患者さん参加型のシミュレーションを実施し10名の看護学生を対象に調査した。その結果、模擬患者参加型シミュレーションと比較して、VR教材がエンゲージメント尺度の下位尺度の感情的エンゲージメント、行動的エンゲージメント、状態的エンゲージメント、認知的エンゲージメントのすべてで没入感が高いことが明らかになった。本来予定していた調査対象者が集まらず、次年度でも募集し調査を行い、データを増やすことが課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度計画していた模擬患者参加型遠隔シミュレーションの実験は実施できたが、コロナ禍以前に行ったシミュレータを使用したシミュレーションでの実施が、調査に協力してくれる学生が集まらずに、予定していた調査ができなかった。また、教材前後のテストでの実験ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
没入感についてコロナ禍以前の対面でのシミュレータを使用したシミュレーションで調査を行う。また、CG版、実写版、遠隔での模擬患者参加型、従来の方法でのシミュレーション前後で知識テストを行う調査を実施し、論文にまとめて発表の準備を行う。
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Causes of Carryover |
2023年度は、実験参加者が予定していた人数を確保できなかったことで謝金の支払いが少なかったことと、調査の見込みがつかないこともあり、シミュレーショントレーニングの前後に行うテストのために使用するmoodleプラットフォーム開設を見合わせたこと、対面での実験のために、福岡から招く講師の旅費が発生しなかったことが理由である。最終年度も実験を続け、計画を遂行していき、必要であれば、延長も検討する。
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Research Products
(2 results)