2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K10682
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
菅原 啓太 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (60733615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 範和 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (20176952)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 手浴 / 食事ケア / 看護技術 / エビデンス / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、手をお湯で温め、清潔に保つ手浴に着目し、食前の手浴ケアは、食事摂取を促すケアとなりうるのかという学術的「問い」を立て、看護技術の成立に必要な要素を段階的に検証することで、食前の手浴ケアのエビデンスの構築を目指すことを目的としている。 令和4年度の検討の結果、手浴ケアを朝食前に実施することで、気持ちよさと回復意欲の向上をもたらすことができれば、食事摂取量の増加につながる可能性が考えられた。しかし、朝食前の手浴ケアが、気持ちよさや回復意欲の向上をもたらすのかは不明であったため、その点を明らかにすることが必要であった。また、回復意欲の向上をもたらすためには、気持ちよさだけではなく、疼痛などの苦痛が緩和することや覚醒レベルが改善することも重要であると推察された。以上を踏まえ、令和5年度は回復期リハビリテーション病棟へ入院してきた患者を対象とし、朝食前の手浴ケアを実施することで、気持ちよさがもたらされるのか、回復意欲は向上するのか、検討することとした。その際、疼痛の程度や覚醒度のデータも収集した。 新規に入院してくる患者を対象としていたため、患者数に変動があり、調査に時間を要したが、予定していた対象者数のデータ収集が終了した。調査では、インタビューデータ(質的データ)や観察したデータ(量的データ)を取得したため、両方のデータを比較することで、朝食前の手浴ケアが、対象者に気持ちよさや回復意欲の向上がもたらされるのか、分析を進める予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規に入院してくる患者を対象としていたため、患者数に変動があり、対象者の選定に時間を要した。想定よりも時間は要したが、予定していた対象者数のデータ収集を終了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータの分析を行っていく。分析結果は、看護系の学会で発表を行うと共に、関連する学会へ論文を投稿予定である。
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Causes of Carryover |
調査の効率性を高めるため、調査病院数を増やすとともに、リサーチアシスタントの雇用人数も増やすこととした。そのため支払請求額では不足し前倒し支払請求も行っており、次年度使用額が発生した。令和6年度の調査や成果の公表などに使用予定である。
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