2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of conditions and mechanisms of lymphatic detour formation that may prevent lymphedema.
Project/Area Number |
22K10702
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中谷 壽男 金沢大学, 保健学系, 研究協力員 (60198124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 加奈恵 金沢大学, 保健学系, 准教授 (30755335)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 集合リンパ管 / リンパ管迂回路 / 皮膚全層欠損創 / 外側体壁集合リンパ管 / 傍正中腹側体壁集合リンパ管 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の実験:前集合リンパ管を含む皮下組織の切除範囲が広いほど,リンパ管迂回路の形成が,困難になるのではないかという仮説のもとで.外側体壁集合リンパ管とそれに注ぐ前集合リンパ管(皮下組織に存在する)を同時に面積を変化させて切除し,前集合リンパ管の分布によるリンパ管迂回路形成変化を明らかにする. 方法:鼠径リンパ節と腋窩リンパ節を結ぶ外側体壁集合リンパ管を含む円形皮膚全層欠損創を作製する.その創の直径を4,6 mmとした.創の中心を外側体壁集合リンパ管が通るようにした.創が瘢痕化後にインドシアニングリーン(ICG)を後肢皮下に注入後,どのようなリンパ管迂回路が形成されるかを観察し,その後,集合リンパ管を含む迂回路の皮膚組織を採取し,凍結,パラフィン,樹脂ブロックを作製した. 結果:4mmの創の場合のICG像と頻度.外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー外側体壁集合リンパ管は8側中2側,外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー傍正中腹側体壁集合リンパ管は8側中3側,外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー外側体壁集合リンパ管と傍正中腹側体壁集合リンパ管は8側中3側であった. 6mmの創の場合のICG像と頻度.外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー外側体壁集合リンパ管は8側中2側,外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー傍正中腹側体壁集合リンパ管は8側中5側,外側体壁集合リンパ管ーリンパ管迂回路ー外側体壁集合リンパ管と傍正中腹側体壁集合リンパ管は8側中1側であった. 考察:外側体壁集合リンパ管同士,傍正中腹側体壁集合リンパ管同士,外側体壁集合リンパ管と傍正中腹側体壁集合リンパ管との間を繋ぐ前集合リンパ管網(これがリンパ管迂回路となると思われる)は碁盤の目ようになっていて,外側か傍正中集合リンパ管に近い前集合リンパ管がリンパ管迂回路になる可能性が考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学院生の学位論文の研究が,予定よりも遅れてしまい,そちらに時間を取られてしまい,2022年度に計画していた実験の途中までしか行うことができなかった.しかし,リンパ管迂回路のインドシアニングリーンによる観察と組織採取,組織標本の凍結とパラフインブロック作製と樹脂ブロックの作製がある程度終了することはできたので,2023年度に実験を継続して行うことは可能となった.
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Strategy for Future Research Activity |
作製した標本の凍結ブロックとパラフィンブロックから切片を作製し,ヘマトキシリンーエオシン染色,Lyve-1と podoplaninに対する免疫染色を行い,さらに,樹脂ブロックから透過型電子顕微鏡切片を作製し,リンパ管迂回路の分布や超微形態の特徴を明らかにする.その後,論文を作成し投稿する. 2023年度の研究計画である,集合リンパ管の結紮によるリンパ管迂回路の形成に関する研究を,年度後半から行う予定である.
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Causes of Carryover |
論文の英文校正に使用する予定であったが,実験遂行と論文の作成が遅れてしまったために次年度使用額が生じた. 2023年度作成投稿予定の論文の英文校正に使用する計画である.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Wound healing in db/db mice with type 2 diabetes using noncontact exposure with an argon non-thermal atmospheric pressure plasma jet device.2022
Author(s)
Arya Iswara, Kenta Tanaka, Tatsuo Ishijima, Yukari Nakajima, Kanae Mukai, Yasunori Tanaka, Yusuke Nakano, Junko Sugama, Makoto Oe, Mayumi Okuwa, Toshio Nakatani
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 17
Pages: 1/19
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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