2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on Virtual Reality (VR) on Lowering Psychological Stress undergoing MR Imaging
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22K10705
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
門間 正彦 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10274987)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MRI / ストレス / 仮想現実 / VR |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、MRI検査時に生じるストレスに対する仮想現実(VR)の応用を目的とし、リアルタイムな自律神経活動によるMRI検査に伴うストレスの定量化について予備的に検討した。 MRI検査に由来して無意識に生じる情動変動やストレス、快・不快を自律神経活動指標である心拍変動(HRV: heart rate variability)を用いて定量的に評価した。 また、MRI検査時の心理状況の把握を行うため、意識下に生じる情動変動やストレス、快・不快を感情曲線描画法を用いて経時的に評価した。さらに、検査中の騒音や圧迫感、時間感覚といった任意記載形式のアンケート調査も同時に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度はコロナ禍で、研究を行うためのMRI装置が設置されている付属病院への入室が制限されたため、研究の進捗は遅れている。その中でも限られた時間で本実験を開始する前段階としての予備的な実験をすることができた。 リアルタイムな自律神経活動によるMRI検査に伴うストレスの定量化について、HRVを用いて定量的に評価するとともに、MRI検査時の心理状況の把握を行うため、意識下に生じる情動変動やストレス、快・不快を感情曲線描画法を用いて経時的に評価し、検査中の騒音や圧迫感、時間感覚といった任意記載形式のアンケート調査も同時に行った。感情曲線描画法により検査中のみならず検査に移行するわずかな検査手技においてもストレスが高まることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度はMRI装置が設置されている付属病院への入室が緩和されれば、継続してさらに研究を続けてゆく。 リアルタイムな自律神経活動によるMRI検査に伴うストレスの定量化ではHRVを周波数解析手法と幾何学的図形解析手法にもとづいた手法の妥当性を検証する。また、MRI検査時の心理状況の把握を行うため、意識下に生じる情動変動やストレス、快・不快を感情曲線描画法を用いるとともに、任意記載形式のアンケート調査も同時に行う。 MRI検査時に生じる閉所による不安感を解消する仮想現実の呈示のためにはHMD(Head Mounted Display)を装着する必要があるが、MRI装置内での装着は現実的には困難であることがわかった。代替策としてMRI装置ボアの内面に映像を提示して開放的で奥行き感がある感覚を得ることができるようにする予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) 令和4年度はコロナ禍で、研究を行うためのMRI装置が設置されている付属病院への入室が制限されたため、研究の進捗は遅れている。そのため、物品費、人件費・謝金相当の経費が次年度使用額として生じた。 (使用計画) 仮想現実の呈示のためにはHMDを装着する必要があるが、MRI装置内での装着は現実的には困難であることがわかった。そのための代替策としてMRI装置ボアの内面に映像を提示して開放的で奥行き感がある感覚を得ることができるようにする映像システムの構築をする。早急に実験環境を整え被験者を募った実験を開始する。
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