2022 Fiscal Year Research-status Report
感染対策における基本技術に関するe-Learning教材の開発と評価
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22K10733
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
三善 郁代 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (00440727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲塚 寛子 富山県立大学, 看護学部, 講師 (10767677)
篠田 かおる 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (70329829)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 感染看護 / 看護技術 / e-Learning |
Outline of Annual Research Achievements |
【看護師の援助場面の撮影における状況設定などの決定】 オムツ交換の一連の援助について、申請者と研究分担者によるビデオ撮影を行った。看護師の行動を多面的に把握するために、撮影は側面・足側から行うこととし、カメラの設置位置や角度を決めた。死角になる部分もあるため、もとより看護師の目線からの撮影も必要であることが明らかとなっていたためウェアラブルカメラの活用を予定していた。しかし、使用の範囲の決定がされていなかったため、援助の妨げにならない範囲での使用方法を検討した。それぞれの撮影方向(実施者の視点および定点2か所)から撮影されたビデオ映像を見ながら、チェックリストを使用し、ケアプロセス、実施された個人防護具の着脱や交換、手指衛生をチェックし、観察のポイントを確認した。その後、援助を行う際に取った行動と蛍光塗料の付着部位の写真撮影結果から、観察の精度を確認した。その結果、原案以外の行動および汚染部位が確認されたため、再度チェックリストを修正した。また、参加観察を行うための観察者のポジショニングや観察の視点の決定を行った。 【蛍光塗料付着面積の算出】 蛍光塗料付着面積の算出にあたり画像処理ソフトウェアを用いての解析の条件と画像の撮影条件を決定した。画像撮影の条件として蛍光塗料の濃度とブラックライトの照射方向について、単一方向からの照射は蛍光塗料の付着画像が不鮮明となるため、3方向から実施することにした。広範囲の撮影をするとスケールの設定ができないため、対象範囲を統一し、撮影方向も複数の方向から撮影する。複数方向から撮影した場合は、それぞれの画像データから面積を算出した合計を汚染された面積とすることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【2022年度(令和4年度)】申請者と研究分担者によるプレテストを行い、療養環境の汚染状況を確認するため、蛍光塗料の付着状況を確認し、蛍光塗料の付着面積の算出を試みた。しかし、当初計画していた算出方法では難しく、再検討が必要となった。また、新型コロナ感染拡大に伴い、熟練看護師の参加観察の実施を見合わせていた。そのため、令和4年度に実施予定であった熟練看護師の看護援助場面における療養環境の汚染状況の実態把握が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
【2023年度(令和5年度)】再検討を行った方法で、申請者と研究分担者の3名が熟練看護師の看護援助における汚染状況の実態把握を行うとともに、行動・視線分析を行い、看護行為と汚染状況との関係を明らかにする。そして、当初令和5年度に実施を予定していた視線計測の分析および要素の抽出を行う。さらに熟練看護師に対し、援助方法の意図や判断についてインタビューを行う。 【2024年度(令和6年度)】熟練看護師のインタビューから、申請者と研究分担者の3名が熟練看護師が着目する観察ポイントおよび意図の抽出を行う。熟練看護師の目を通した場面と汚染状況を確認できるような教育教材の作成を申請者と研究分担者の3名で行う。教育教材の作成を引き続き行う。申請者と研究分担者の2名が学生へのプレテストを行い、使用感等のアンケートを実施し、その結果を基に改良する。 【2025年度(令和7年度)】申請者と研究分担者の3名が看護学を対象に教育教材を用いた自己学習の実施・評価を行い妥当性についての検討する。
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Causes of Carryover |
療養環境の汚染状況を確認するため、蛍光塗料の付着状況を確認し、蛍光塗料の付着面積の算出を試みたが、当初計画していた方法では難しく、再検討が必要となった。そのため、令和4年度に実施予定であった熟練看護師の看護援助場面における療養環境の汚染状況の実態把握が実施できなかった。よって、令和4年度に実施予定であった内容を令和5年度以降に持ち越して実施する。
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