2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of physical management program to support the community life of persons with schizophrenia
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22K10797
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
水野 恵理子 順天堂大学, 大学院医療看護学研究科, 教授 (40327979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 郁恵 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10404815)
前田 樹海 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (80291574)
高田谷 久美子 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20125983)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 身体活動量 / 健康行動 / フィジカルマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、統合失調症者の身体活動量の測定、健康意識と生活習慣に関する調査を通して、地域で生活する統合失調症者の身体状態・健康意識・生活習慣の特性を明らかにし、フィジカルマネジメントプログラムを開発することである。 2022年度は、精神疾患患者の身体健康管理に関する文献レビューを行なった。統合失調症、うつ病、身体合併症、活動量、身体機能、生活習慣、健康管理、保健行動をキーワードとして、MEDLINE、医中誌、CINAHL、PsychoINFOを用いて2002~2022年の原著論文を検索し、最終抽出した46件を吟味した。横断研究が21件と最多であり、縦断研究12件、文献研究8件、介入研究は5件であった。精神科外来通院患者の肥満の有病率は高いこと、健常者に比し統合失調症群は腹囲とBMIの有意な増加、気分障害群ではeGFRの低下とCKD比率の有意な増加が認められたこと、身体活動量が患者の人生における目的意識の程度と関連すること、統合失調症患者の身体リスクは入院か外来かの治療環境の違いに影響されること、身体活動量の低下は実行力・就労意欲・活力の低下と相関していることがわかった。 また、生活習慣プログラムによる身体活動量と代謝の健康改善、自己記録による体重維持・予防意識づけ・食行動の認知改善、健康教育プログラムによる歩数の増加、有酸素運動による精神症状の軽減および認知力と心肺機能の改善、ライフスタイル強化治療による代謝機能の改善など一定の効果があった。しかしながら、いずれも対象者数が少なく、アウトカム指標は多様であった。以上より、精神疾患患者の身体的健康の保持に有効な看護支援プログラムを考案する必要性があると考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は文献検討とアジア圏の国々での地域精神医療福祉施設を訪問し、精神疾患患者のフィジカルケアとリハビリテーションの実際を知ることを計画していた。しかしながら、COVID-19の影響により施設訪問はできなかったため、2年目に計画していた国内調査に取りかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目に計画していた諸外国の地域精神医療福祉施設への訪問と情報交換は、2年目に行う予定である。また、文献検討の対象は精神科入院患者としていた研究が大多数であったため、地域で暮らす精神障害者のフィジカルケアやアプローチに関する文献検討を行う。並行して国内調査を継続していく。
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Causes of Carryover |
台湾とシンガポールの精神障害者支援施設への訪問と情報収集のために旅費として計上していたが、COVID-19の状況が落ち着かなかったため訪問を見送った。次年度、施設訪問する予定であり、外国旅費を使用する。
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Research Products
(2 results)