2023 Fiscal Year Research-status Report
SEIQoL-DWによる若年性神経難病患者の継続的QOL評価と支援の検討
Project/Area Number |
22K10805
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
秋山 智 広島国際大学, 看護学部, 教授 (50284401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 正史 広島文化学園大学, 看護学部, 講師 (00389090) [Withdrawn]
岡本 裕子 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (20258940) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 若年性パーキンソン病 / QOL / SEIQoL-DW / DRS / MASAC-PD31 / UUIS / SUBI |
Outline of Annual Research Achievements |
筆者らはこれまでの研究により、SEIQoL-DWの値が前年度に比較して上昇したり下降したりする原因についてはある程度まで明らかにできたものの、これと病気の進行を含む心身の状況がどう関連付いているのかをまだ客観的に証明できていない。そしておそらく病気の進行と主観的なQOLの変化は必ずしも相関しないという予測は持っているものの、心身の状況を計るデータが不足しているのが現状である。したがって、今回の研究からはSEIQoL-DWに加えて、心身の状態を測定するスケールを同時に調査することにした。 若年性の神経難病患者(特に若年性パーキンソン病)は慢性進行性であるが、進行はゆっくりである。その長いスパンの中で患者の生活やQOLがどう変化し、何が原因でQOLが変化するのかを見極めるには、できるだけ長い期間の継続観察・測定が必要である。 そこで本研究では、a.さらに5年の期間を使い、主観的PL尺度SEIQoL-DWを一人あたり1年に1度ずつ測定する。それによりこれまでのデータに合わせて10年から20年の経過が把握できる。b.その値と内容の変動について、ライフヒストリーを踏まえて、研究者と患者自身との対話、および身体の状況MASAC-PD31、心の健康観SUBI 、病気の不確かさUUIS、新たな治療への後悔感DRSの4つの尺度との比較により検討する。 今年度、コロナ禍も収まったため、約30数名の若年性パーキンソン病患者の上記データを対面で調査した。なお、本来は対面調査が望ましいが、北海道や東北など遠方の方は例外として今まで通り郵送法とした。ただし今年度中に亡くなられた方、入院中の方など一部は聴取できなかった。現在今年度のデータの分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度、コロナ禍が収まったため、約4年ぶりに約30数名の若年性パーキンソン病患者の上記データを対面調査で取集した。本来の対面調査に戻れて、より正確にデータを聴取ることが出来た。ただし、体調不良や遠方等で一部はやむなく郵送法となった。それらの方々のデータがまだ一部集まっておらず、その分が予定より進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度はコロナ禍も明けているため、引き続き対面調査を継続する予定である。ただし、2023年度分のデータがまだ取れていない人も数名いるので、それを急ぐこと、そして分析を急ぎ、引き続き2024年度分のデータ収集の準備に入りたい。
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Causes of Carryover |
前年度、コロナ禍のため対面調査にほとんど行けず、旅費が多額あまり、それが今年度に繰り越されていた。今年度対面調査は復活させたが、入院等のため一部の人のところには行けず、その分繰り越し分を使いきれなかった。 しかし、次年度また調査出張に多く出る予定があり、ちょうど清算できると思われる。
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