2022 Fiscal Year Research-status Report
離島における精神障害者家族の「親亡き後」に向けた準備の支援技術の開発
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22K10865
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
長澤 寮 新潟大学, 医学部, 助教 (00896863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 勝 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30306237)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 精神障害者家族 / 親亡き後 / 家族支援 / 離島 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目(2022年度)の研究項目は、「精神障害者家族へのインタビュー」および「保健師へのインタビュー」であったが、新型コロナウイルス感染症の影響からインタビューを実施することができなかった。遠隔(リモート)でのインタビューを検討したが、離島という地理的性質上および資源不足という側面のために通信環境の整っている精神障害者家族がおらず、実施には至らなかった。また、保健師についても新型コロナウイルス感染症への対応等のために、調査協力を取り交わすことができなかった。 そのため、インタビューというかたちではなく、聞き取り調査として、保健師から市民に公開できる範囲での情報提供を複数回、受けている。その内容は、「現地の精神科病院と総合病院の閉院を背景に、入院患者の多くが島外へ転院したという状況が生まれており、一部メディアでも報じられている」というものである。精神障害者家族からみると、患者の入院する病院が離れてしまうことにより、世話のために物理的・時間的・身体的・経済的な負担がより一層強まっているものと推察できる。そのような状況下では、精神障害者家族は、これまでよりも親亡き後の不安を抱えることになる。 今後はフィールド調査をベースとしつつ、精神障害者家族に生じている具体的な心理的負担の内容について明らかにしていくことが重要である。そして、保健師の語りを加え、親亡き後の準備に向けた支援技術に関する示唆を得ることを目指す。その結果、精神保健医療体制および地域共生社会の進展に寄与すると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の対象者は保健師と精神障害者家族である。保健師にはインタビューの協力と精神障害者家族会の会員の紹介を依頼していた。しかし、新型コロナウイルス感染症に関する住民の健康相談等の対応に迫られる状況のなかで、調査協力を取り交わすことは現実的ではなかった。感染者数の減少を機に交渉を再開してきたところ、2023年度初めからの研究協力への承諾が得られたため、初年度計画を2年目に移行している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ引き下げられることを受けて、保健師との対面での聞き取り調査(フィールド調査を含む)について了解が得られた。そのため、近々に現地へ渡航し、関係部署の保健師や担当職員からの情報提供と仲介者の紹介を受けることとなっている。研究対象者のサンプル数を見直すなどして計画を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた現地への渡航や研究対象者へのインタビューが実施できなかったことが主な理由である。本年度、次年度以降に向けて当初計画したデータ収集とその分析にかかる必要な執行をしていく。
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