2022 Fiscal Year Research-status Report
看護師主導の術後せん妄ケア看護教育プログラムの開発
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22K10872
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
石光 芙美子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (00453457)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 術後せん妄 / 教育プログラム / 看護師 / 術後認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
周術期医療の発展とともに高齢者に対する手術適応が拡大し、これまで以上に安全で質の高い高齢者周手術期管理が必要とされる中、近年、手術後数か月後に生じる術後認知機能障害が注目され、この予防には術後せん妄への対策が重要課題となっている。また2020年度の診療報酬改定では「せん妄ハイリスク加算」が創設され、これまで以上に非薬物療法的ケアに中心的な役割を担う看護師のケアの質が鍵となっている。しかしせん妄に関連した死亡率が約20年前と変わらないという事実が2020年に発表され、現在、せん妄ケアの基盤となるせん妄教育の確立が、国際的にも喫緊の課題となっている。そこで本研究課題はチーム医療の中でもせん妄ケアを主導する看護師を対象にした術後せん妄ケアのための看護教育プログラムの開発を目的とする。 研究第1段階は新型コロナウイルス感染症に伴う業務への影響を見込み、2年間にわたり実施する内容として計画した。令和4年度は海外における医療者を対象にしたせん妄ケア教育に関する知見を整理することを目的に、文献検討を進め、教育内容および方法とその効果の3点を中心に結果をまとめている段階にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、教育関連の業務内容が流動的に変更され、また繰り返されたことで、当初予定していた文献レビューによる知見のまとめが最終的にできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
文献レビューによって医療従事者に対するせん妄教育による介入効果を整理すること、またその知見に基づき、医療従事者を対象に調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
国内で開催する学会において現地で参加する予定であったが、教育業務として実習指導を行う医療機関から提示された新型コロナ感染症予防対策に係る規定に遵守する必要があり、現地で参加することが不可能であった。また研究第1段階で行う予定の文献レビューを最終的にまとめることができておらず、その結果、その後に続く郵送調査の準備に必要な諸費を使用できなかった。 国内および国際学会への参加方法については、今後も実習指導を行う医療機関から提示された規定に基づき行動しなければならないため、予定通りに使用できるかについては不明であるが、調査に係る諸費については、令和5年度に予定通り使用する計画である。
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