2023 Fiscal Year Research-status Report
代用音声患者の発声トレーニングプログラムパッケージ構築
Project/Area Number |
22K10899
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三好 雅之 鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 准教授 (60632966)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 代用発声 / 食道発声 / シャント発声 / 発声トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食道発声やシャント発声等の代用発声を実施している人を対象に、発声トレーニングプログラムパッケージを構築し、効果を検証することであ る。また、トレーニングプログラムを構築するにあたり、インストラクショナルデザインの知見を基にデザインし、効果的かつ効率的にトレーニングが実施でき るプログラムを目指す。 今年度は、食道発声実施の方を対象に、学習者分析とコンテキスト分析を目的に、日常生活上の困難に関する調査を実施した。 その結果、日常生活上の困難は、痰の対処が大変であること、入浴の際に不便を感じる、人と話す機会があるかもしれないと思いなるべく外出は控えたい、気管孔や人工鼻についてついて話題にされることを負担に感じる、外来へ通い続けることができるか心配、人からの気管孔や人口鼻への視線が気になる等、18のカテゴリーに分類された。また、発声については、自分の言葉が聞き取られづらいと感じる、電話は会話よりも聞き取られづらくて大変である、さ行やは行が言いづらいこと等にカテゴリー化された。日常生活上の困難は発声トレーニング意欲を妨げる要因となっている可能性があることが示唆された。 実際の日常生活上の困難が明らかになることで、トレーニングプログラムに望まれる効果が明らかになった。特にさ行、は行が発音しづらいことについて、食道発声のプロフェッショナルとトレーニング方法について議論し、プログラムに練習方法の追加等を検討することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の生活上の困難となった結果を踏まえてトレーニングプログラムを構築していく。 作成したプログラムの形成的評価を進め、発声リハビリテーションの効果を評価する。
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Causes of Carryover |
研究会参加回数が当初予定より減っているため。
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