2022 Fiscal Year Research-status Report
低リスク出産の医療の質指標を用いた医療ケアの改善に向けたプログラムの運用
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22K10927
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
上田 佳世 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90637042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 由光 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40450598)
河野 文子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50884946)
佐々木 八十子 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 講師 (70590925)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Quality Indicator / Quality improvement / Organizational culture / Childbirth care |
Outline of Annual Research Achievements |
医療の質を高める課題に対処するために、注目されているのが医療の質指標(Quality Indicator:QI)である。QIは診療ガイドラインやシステマティックレビューのエビデンスに基づいて、医療の質の評価や改善を目的に開発され活用しつつある。QIを使った改善の方法には通常、監査とフィードバックを用いるが、QIの測定結果を一方的に報告するだけでは改善の効果は不十分である。QIを活用してPDCAサイクルを機能させるにはフィードバックと監査の他、オピニオンリーダーを含む病棟単位の組織ごとのチームへの取り組みを含む、複数の多面的な介入が有効といわれている。ところが、この多面的な介入をすることはどのようなプロセスで実践すれば改善の効果があるのかは、わかっていない。 QIを用いた介入方法の以外にも、臨床状況(組織のセッティング、環境、個人等)から改善の影響がある。改善の実施中に、組織文化、スタッフ間のコミュニケーションや人間関係が改善の成功への障壁または促進の要因だと特定されることもある。しかしながら、組織文化、スタッフ間のコミュニケーションや人間関係の問題に対する改善の取り組みをサポートするものがない。 低リスク出産は助産師が主体的にケアを提供している。低リスク出産は高リスクへ移る可能性があり、特に緊急時には医師と協働して医療ケアを提供する必要がある。また、母児のうける医療の安全性に対する社会のニーズも高い。実際には、高所得や低所得の国に関わらず、病院での低リスク出産では帝王切開術や会陰切開などの必要より多くの医療介入が指摘されており 、そのプロセスも医療者や医療施設や組織システムによって影響を受けやすく海外でも課題とされている。 低リスク出産における医療改善では、QIを使ってどのようなプログラムを実施してどのような効果があるのかはわかっていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
医療改善の介入プログラムの実施の効果と実装の検証の結果に基づき開発中である。また、組織文化、スタッフ間のコミュニケーションや人間関係を尺度を用いて測定した事前調査結果を解析し、その結果も踏まえて医療改善の介入プログラム開発を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
低リスク出産の医療をより効率的に改善するために、QIのフィードバックと同時に、組織評価、人間関係やコミュニケーションへアプローチできる方法を開発する。その方法を含めた医療改善プログラムを用いた調査実施を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
QIのフィードバックを用いた医療改善プログラムの効果と実装の結果や組織文化、スタッフ間のコミュニケーションや人間関係を尺度を用いて測定した事前調査結果を解析し、その結果も踏まえて医療改善の介入プログラムを作成して本研究の準備を行ったため。
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