2022 Fiscal Year Research-status Report
夫婦関係の視点からボンディング障害を予防するプログラム開発のための基礎的研究
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22K10929
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
瀧本 千紗 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (50806768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖本 克子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 特命研究員 (20309652)
中越 利佳 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (70551000)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ボンディング / 夫婦関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
ボンディングとは、わが子を愛おしいと思う親から子への感情面での絆である。ボンディング障害は、新生児虐待や産後うつの素因となる。産後早期のボンディング障害は、夫婦関係の悪化と因果関係があることが明らかになっている。子育て期の夫婦関係は悪化しやすいにもかかわらず、ボンディングとの因果関係は明らかにされていないが、夫婦関係と子育て期のボンディングにも因果関係が存在すると推測される。そこで本研究は、子育て期の夫婦を対象とし、①夫婦関係とボンディングがどのように変化するのか、②夫婦関係と子育て期のボンディングに因果関係はあるのかを明らかにすることを目的とする。 本研究は産後1年、1年半、2年、2年半、3年のアンケート調査(研究1)と、産後1年、2年、3年のインタビュー調査(研究2)で構成される。 2022年度は、産後1年および1年半のアンケート調査と産後1年のインタビュー調査を予定し、Webにより実施した。産後1年調査は183組の夫婦に協力を依頼し、母親101名、父親89名よりアンケートの回答を得た。また、母親60名、父親50名よりインタビューの協力を得た(2023年5月8日現在)予定よりも多くの方から協力が得られたため、インタビュー調査に時間を要したが、協力の申し出があった協力者全員へインタビューを実施することができた。産後1年の調査は2023年7月頃終了予定であるため、終了後データの分析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、子育て期の夫婦を対象とし、①夫婦関係とボンディングがどのように変化するのか、②夫婦関係と子育て期のボンディングに因果関係はあるのかを明らかにすることを目的しており、産後1年、1年半、2年、2年半、3年のアンケート調査(研究1)と、産後1年、2年、3年のインタビュー調査(研究2)で構成されている。研究協力者が産後1年を迎える時期(2022年5月~2023年7月)に1年2か月の幅が生じたため、産後1年調査の終了時期が延長された(2023年3月から7月へ)。また、インタビュー調査に関して、予定よりも多くの方から協力の申し出があったため、調査に時間を要したが、協力を申し出てくださった方全員へのインタビューを行えている。計画では2022年度内に産後1年の調査データ(研究1・2)の分析を行う予定であったが、調査が終了する7月を待って速やかに分析に入る予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、子育て期の夫婦を対象とし、①夫婦関係とボンディングがどのように変化するのか、②夫婦関係と子育て期のボンディングに因果関係はあるのかを明らかにすることを目的とし、産後1年、1年半、2年、2年半、3年のアンケート調査(研究1)と、産後1年、2年、3年のインタビュー調査(研究2)で構成されている。研究協力者が産後1年を迎える時期(2022年5月~2023年7月)に1年2か月の幅が生じたため、産後1年調査の終了時期が延長されたこと、予定よりも多くの方から協力の申し出があったため、調査に時間を要したことから、2022年度は予定してた産後1年調査の量的・質的データの統合に至っていない。2023年7月の産後1年調査の終了をもって分析を開始し、データの統合に着手する。この結果を受けて調査内容を洗練させ、2023年度5月以降開始の産後2年調査に速やかに反映させる。 また、現在行っている産後1年半のアンケートが2024年3月に終了予定であるため、分析の準備を進める。速やかな分析のため、インタビューの文字起こしは専門業者に依頼する。なお、アンケート調査はWeb調査であるためデータの入力は不要で、調査完了後はすぐ分析に入れる予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度内に産後1年のインタビュー調査が完了しなかったため、2022年度予算として予定していたインタビューの文字起こしを発注できていないことで生じた差額である。2023年7月に産後1年のインタビュー調査が終了する予定であるため、予定額は2023年度内に使用する予定である。
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