2023 Fiscal Year Research-status Report
助産師の会陰保護技術の知に関する研究:VRシステムによる暗黙知から形式知への変換
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22K10951
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 宏子 岡山大学, 保健学域, 准教授 (80403781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅見 惠梨子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80369751)
村上 明美 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (10279903)
島 圭介 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (50649754)
島谷 康司 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (00433384)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 会陰保護技術 / 助産師 / SECI / VR |
Outline of Annual Research Achievements |
アドバンス助産師またはその条件に相当する助産師約30名の協力を得て,分娩介助シミュレーターを用いた助産師の会陰保護技術について,①児頭後頭結節滑脱の判断,②児頭娩出軌道,③会陰保護時の動作解析に関するデータを収集した。別班で,会陰の伸展性の助産師の判断と娩出速度に関するデータも収集した。 児頭後頭結節滑脱の判断について,半構造化面接を行い内容分析によって検討した。助産師は滑脱前,滑脱,滑脱後に分け情報を収集し,判断を加えて児頭娩出を実践していることが示された。会陰の伸展性の判断では,初産婦の会陰切開不要であった経腟分娩の映像を視聴してもらい,会陰切開の必要性の判断について半構造化面接を行い内容分析により検討した。会陰の伸展性に関する判断は,児頭が発露し,後頭結節滑脱が近づいた頃に会陰切開の必要性の有無を判断していることが示された。助産師は会陰の様相や分娩経過を基に会陰切開必要性の判断をしていることが示されたほか,会陰切開不要群は必要群に比べて幅広い情報収集をしていることが示された。児頭娩出速度に関する検討では,助産師が会陰裂傷を防止するための娩出速度に関する認知には一定の基準があることが数値に示された。児頭後頭結節滑脱の判断および会陰の伸展性の助産師の判断については国内外の学会誌に投稿,その他のデータは分析中である。 VR正常経腟分娩介助シミュレーター開発に必要なグラフィックのひな型でを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画のとおりに進捗しており,期間内に期待する成果に到達する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは当初計画通りに実行する。調査の段階で新たな課題が提示されており,その解決に向け,さらなる検討を加える。得られた成果の一部は既に投稿済みだが,その他の成果についても国内外の学会誌に投稿,学術集会への参加により新たな知見を得る。
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Causes of Carryover |
VR作成にかかるグラフィック作成にかかる経費が当初予測より少額で完了したことにより差額が発生したが,次年度のVR開発に向け使用する。
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