2023 Fiscal Year Research-status Report
IoTによるモニタリングを用いた育児期女性の下肢筋力・筋量維持プログラムの開発
Project/Area Number |
22K10995
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
眞鍋 えみ子 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (30269774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 昇 同志社女子大学, 看護学部, 特任教授 (10156317)
和泉 美枝 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (10552268)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 産後女性 / 下肢筋肉量 / 下肢筋力 |
Outline of Annual Research Achievements |
産後1年以内の女性29名の下肢筋肉量,下肢筋力,身体機能(以下,筋指標とする)を約10週の間隔で2回の調査を行い,検討した。自記式質問紙にて属性,身長の回答を求め,InBody270を用いて体重,下肢筋肉量を測定した。下肢筋力はロコモスキャン・Ⅱにて測定し,身体機能は2ステップテストを行った。1日あたりの筋指標の増減量(2回目-1回目測定値/調査間隔日数)を算出した。調査1回目の産後月により①1~4か月,②5~8か月の2群に分けた。 結果,対象者の平均年齢(±SD)は33.1±3.5歳,非妊時BMI21.3±2.5,初産婦15名(51.7%),経産婦14名,調査間隔の日数は71.7±19.0日であった。群内比較において,産後1~4か月群(n=13)では,調査1回目と2回目に有意差はなかった。産後5~8か月群(n=16)では,下肢筋肉量,下肢筋力,身体機能が1回目(順に11.87±1.19 kg,8.02±2.89 N/kg,1.40±0.13)よりも,2回目(11.99±1.17 kg,9.12±2.46 N/kg,1.46±0.09)の方が有意に増強していた(順にp <.05,.01,.05)。次に,2群間で筋指標の増減量を比較した結果,下肢筋肉量では,産後1~4か月群-0.74±2.77g/日よりも,産後5~8か月群1.57±2.7 g/日の方が,有意に増加していた(p < .05)。しかし,下肢筋力や身体機能の増減量には差はなかった。 産後5か月以降に下肢筋肉量が増加していたことは,産後のマイナートラブルは4か月頃に軽減し(新川,2021),同時期に身体活動量が増加することから(國分他,2004),日常生活における活動量の増加や児の成長に伴う重力の負荷によるものと考える。産後に下肢筋肉量を増加させるには,5か月以降に働きかけることの有効性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度予定であった産後の縦断調査による基礎データの収集を実施したため、今年度実施予定であった関連要因の検討や介入プログラムの検討に着手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
育児期女性の下肢筋力・筋量に関連する要因の検討および介入プログラムの検討を行う。
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Causes of Carryover |
介入調査準備のための物品および測定機器購入に充当する。
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