2022 Fiscal Year Research-status Report
小児がん経験者に対するヨガの疲労感改善効果:介在因子としてのメンタルヘルスの検証
Project/Area Number |
22K10999
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
齋藤 雅世 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20785274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 英也 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (30195747)
矢野 道広 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (40321997)
塩飽 仁 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50250808)
入江 亘 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60757649)
菅原 明子 東北大学, 医学系研究科, 助手 (30783899)
橋本 美亜 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40737475)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 小児がん治療後の疲労感 / メンタルヘルス / ヨガ / 小児がん経験者 / 構造的アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がん経験者の疲労感は、退院後の日常生活の中で訴えの多い症状のひとつであり、QOLの低下をもたらし、退院後の生活困難へと連鎖する喫緊の課題である。この小児がん経験者の疲労感の背景には、メンタルヘルスの問題が深く関わっていると考えられる。本研究では思春期の小児がん経験者(13歳~18歳)を対象に、ヨガの介入が日常の疲労感の改善にいたるプロセスを構造的アプローチを用いて明らかにすることを目的とする。推定されるプロセスは、ヨガの介入がメンタルヘルス(日常の疲労感とうつ傾向)の改善をもたらし、そのことが自己効力感の上昇につながり、日常の疲労感が軽減されるというプロセスである。本研究によりヨガの効果を明らかにし、疲労感に対する実効的な支援方法を構築する。 本研究は、思春期の小児がん経験者に対するオンラインを用いたヨガ介入研究である。調査方法は、東北地方の小児がん連携病院において小児がん経験者に対して易疲労に関する構造的面接(対面)、ヨガ介入(オンライン)、疲労感およびメンタルヘルスに関する項目、ヨガプログラムの満足度に関してWeb調査を行う。 2022年度は、ヨガインストラクターの資格を有する理学療法士の協力を得て小児がん経験者用のヨガプログラムの作成、オンラインヨガのプレテストを行った。ヨガは25分程度、音楽に合わせてリラックスしながら実施できる内容である。webプログラムホームページの作成および東北地方の小児がん連携病院での対面調査を予定していたが、研究分担者間での意見交換を進める中で対象者に実行可能な研究デザインの洗練に時間を要した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小児がん経験者用ヨガプログラムはおおむね完成しているが、1回目のプレテストの結果、オンラインでの実施における課題が明らかとなり、プログラム構成の修正が必要であった。東北地方における多施設調査を予定しているため、covid-19流行下における実行可能な調査方法の検討に時間を要した。進捗状況としては、当初の予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2回目のオンラインプレテストの実施を行い、小児がん経験者用のヨガプログラムを完成する。当初計画していたwebプログラムホームページの作成は、研究デザインを検討した結果を受けて、オンラインで視聴可能なヨガ動画の作成に変更する。調査協力施設の研究協力者も含めて、実行可能な調査方法を検討し、対面調査およびオンラインヨガ介入調査を開始し、順次データ分析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、オンラインヨガのプレテストのみの実施となったため、ヨガ動画の制作費用を使用しなかった。次年度は、ヨガ動画の制作を行う予定であり、購入費用およびヨガ講師への謝礼として使用する予定である。対面調査を順次開始していく予定であり、調査対象者への謝礼および調査旅費を使用する予定である。
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