2023 Fiscal Year Research-status Report
「サルコペニア肥満」に着目した生活習慣病予防のための保健指導内容の確立
Project/Area Number |
22K11084
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西谷 直子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (10587009)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 久孝 一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (80153873)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 調査の実施 / データの分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究では、サルコペニア肥満に着目をして、実態把握とともに日常生活習慣との関連を調べることを目的とした。調査項目は、企業や地域の健康診断では実施されていない項目、筋力や筋肉量の測定を加え、サルコペニア(筋肉量が減少する)だけでなく、より介護の必要性や生活習慣病のリスクが増加するサルコペニア肥満に着目した調査を予定していた。サルコペニア肥満は、成人や高齢者に多いといわれているが、その実態はよくわかっておらず、サルコペニアは高齢者に注目した研究が多い。しかし疾病や介護のリスクを予防する観点からは、もっと若い世代での生活習慣との関連を調べ、それを保健指導に生かし生活習慣改善を促すことが重要であると考えられる。そのため研究の調査は、質問紙による食事、運動、睡眠など生活習慣の内容、体組成計を使用した筋肉量、体脂肪率、BMIなどの測定に加え、握力計を使用した筋力の測定を予定していた。2023年6月に予定通り、企業の従業員390名に対してこれらの測定が実施できた。また、同年9月には、地域住民を対象に146名に対して同様の内容を調査できた。それぞれ現在、詳細にデータの分析中である。分析結果の一部は、2024年5月と7月に関連する学会で発表予定である。 今後は、分析した内容など結果をまとめ、調査を実施できた対象者などを中心に報告できるようにする予定である。また関係する保健事業の中で行われる保健指導に役立てていただけるよう、結果を冊子にまとめ、保健師の他、関連職種に結果を報告する予定にしている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、2023年に企業で働く従業員と地域の住民のそれぞれの対象者に調査を実施することができた。ただ調査日程と調査スタッフ確保の点で、都合により、当初予定の対象者人数より実施できた人数が少なかった。現在は、得られたデータの分析を予定通り実施中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究の調査を実施したデータの解析を詳細に進め、まとめを行う。現場で実施されている保健指導に今回の結果を盛り込んでいけるよう、まとめを行う。そしてまとめたものは、対象者等へ報告できるようにする。また、今後の保健事業の際の保健指導に今回の結果を生かしていけるよう、保健師をはじめとして関連職種への報告を企業及び地域へ実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
調査項目のうち、筋肉量測定などで必要な機器について、比較的安価のレンタルが利用できたため、当初予定していた費用が抑えられた。そのため今後は、分析結果のまとめを行うために、新しい知識を得るための書籍の購入や学会参加に費用を使用したい。また分析結果は関連する学会で発表するなどして、関連職種との意見交換を実施する。そのための費用が発生する。また、分析結果のまとめを実施し、研究全体の結果を報告書として冊子にまとめる。さらに、対象者や関連職種に対して、報告書を用いて報告会を実施するための費用が発生する。さらに論文等での公表のために費用が発生する予定である。
|
Research Products
(2 results)