2022 Fiscal Year Research-status Report
市民の快便をめざすための地域包括的排便ケアツールの開発
Project/Area Number |
22K11092
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
徳田 真由美 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (70242542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 鍾昊 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (40425682)
清水 由加里 公立小松大学, 保健医療学部, 講師 (90827403)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 排便 / 市民 / 地域包括 / ケアツール |
Outline of Annual Research Achievements |
地域には、便秘などの排便障害をもち、悩んでいる人々がいる。排便のケア・介護を行う家族にとっても、身体的・精神的・社会的に負担が大きい。以前に、介護施設入所高齢者およびその家族を対象として、多職種が連携・協働して実施する排便ケアプロトコールを作成したが、市民と多職種がともに排便のアセスメントやケア方法の選択・実施のために使用できる地域包括的排便ケアツールはほとんど開発されていない。 本研究の目的は、市民の快便をめざすための地域包括的排便ケアツールを開発し、市民の排便状況、排便ケア、効果を明らかにすることである。 2022年度は、排便ケアツールの作成に向けて、以前から実施している、小松市生活者の排便状況に関する実態調査を継続して実施し、途中段階として、分析、まとめを行った。日本地域看護学会、日本うんこ文化学会にて、学会発表を行った。 次の段階の本研究の研究助成金を使用した活動としては、研究計画の作成に向けて、研究打ち合わせ、情報収集、文献検索を行った。具体的には、以前の自分たちの排便に関する研究をまとめ、文化看護学会の交流集会にて共同発表を行った。参加者から多くの質問があり、これから作成する排便ケアツールに活かせそうである。また、図書や文献を収集し、また、研究協力者の看護職と今後の排便ケアに関する情報収集や排便ケアツールの作成について検討を行った。 これらの結果を統合して、排便はなるべく自分で行いたいものであり、市民とその家族が、排便に関する気づきを専門職と対話して共有し、市民と専門職がそれを活かした排便ケアを提供することができる、家族全体の排便状況が改善し、生活の質の向上、地域全体の健康の向上を目指して、地域包括的排便ケアツールの案を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
市民の快便をめざすための地域包括的排便ケアツールの開発に向けて、以前から、市民の排便状況に関する実態調査を実施してきている。2021、2022年度は、地域における新型コロナウイルス感染症の拡大が数回あり、感染者の少ない状況の時でないと研究依頼はできなかった。複数の施設への依頼が必要であり、まだ前段階の実態調査が終了していない。そのため、次の研究となる本研究の実施が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、排便状況に関する実態調査を終了し、分析、まとめ、論文の作成を行う。その結果に基づき、また、排便ケアに関する情報収集を看護職等の専門職から行い、地域包括的排便ケアツールの作成、および研究計画の作成を行う。 そして、倫理審査を受け、研究対象者の募集・依頼を行い、排便ケアツールの介入・調査・分析を行う。対象者は、研究の承諾の得られた、排便課題がある排便ケアツールの使用希望者、約30事例。調査方法は、看護職等の専門職とともに、排便ケアツールに沿って、排便アセスメント、排便ケアを行う。 分析方法は、研究者が、記録用紙と、専門職への面接内容により、対象の状況(排便状況、身体状況、生活状況、思いなど)、実施した排便アセスメント、排便ケア、対象の変化などを明らかにする。排便状況については、実数・割合を算出し、排便アセスメント、排便ケア、対象の変化については、内容を分類・整理する。 2024年度は、介入、調査を続けるとともに、結果を分析し、市民の排便状況、実施した排便ケア、効果に関する発表を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が予定よりも遅れたため、予算を使用することが少なくなった。今後は、2022年度の予算の余りとともに、2023年度の予算を合わせて、予定通り、物品費、謝金、旅費等を使用して研究を進める予定である。
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