2023 Fiscal Year Research-status Report
離島・僻地の地縁を活かした持続可能なベストミックス近助ケアシステムの構築
Project/Area Number |
22K11094
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
安仁屋 優子 名桜大学, 健康科学部, 助教 (60756998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久川 政吉 沖縄県立看護大学, 看護学部, 教授 (80326503)
下地 幸子 (シモジユキコ) 名桜大学, 健康科学部, 准教授 (50804639) [Withdrawn]
長嶺 絵里子 名桜大学, 健康科学部, 准教授 (00738148)
卯田 卓矢 名桜大学, 国際学部, 上級准教授 (20780159)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 地域力 / 島嶼 / 伝統文化 / 地縁 / 近助 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、沖縄県北部の離島・僻地等の農山漁村部における伝統文化と地縁を把握し、これまでの研究成果を踏まえ、近助(近隣住民と自治会との助け合い)を活用したベストミックス地域包括ケアシステムの構築である。 島嶼は海洋性(環海性)、遠隔性(孤立)、狭小性(分断性)におけるマイナスな部分は、医療・保健・福祉にも島嶼の不利性として大きく影響を与えている。海に囲まれているため、医療機関へのアクセスが容易ではないことや、緊急時の対応(本島への緊急搬送)、医師および保健医療福祉介護の深刻な人材不足が挙げられる。今年度、A離島への調査によって、16項目の無記名式アンケートを実施した。アンケートの自由記載の内容を記す(一部抜粋)①子どものことを区の人が知っているので、声をかけてくれる。②自然環境が素晴らしいので住み心地が良い。③ゆんたくや話しができる。④専門の病院がない。⑤地域行事が多いなど。 結果からは、離島・僻地における伝統文化と地縁は、地域社会の結束を強化する重要な要素であることや、子育て支援活動を通して島での生活、子育ては島特有の強みがあること、離島の課題についていくつか見えてきた。近助ケアの担い手として、若者、子育て世代、働き盛り世代、高齢者など、多世代の地域住民が積極的に参画する仕組みづくりを今後検討し、地域の特性に合わせた地域住民の参加と意見を基にした地域に根ざした実践的なケアシステムの構築を目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目である介入中期は、離島のリサーチとして、住民アンケートと離島の行事参加をおこなった。子育て世代との交流や聞き取り調査を行うことができた。今年度の研究計画には学校を対象とした活動と調査も計画していたが、関連する部署との調整できず実施できなかった。しかし、離島の専門職とのネットワークは築けたため、3年目の研究計画として第一に掲げ実施したい。
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Strategy for Future Research Activity |
住民アンケートと行事参加を通じて得られたデータを分析し、住民のニーズや課題を明確化し、分析結果を地域住民や関係者にフィードバックする。住民共同で解決策を模索し具体的なアクションを検討していく。 学校を対象とした活動と調査の準備 今年度は学校との活動が実施できなかったため、次年度は学校や教育委員会など、関連する部署との早期の調整を行い、具体的な活動計画を共有し、実施にむけてすすめていく。今年度研究調査で関わった保育関係者とのつながりもできた。離島の専門職とのネットワークをさらに強化し、研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
132円の次年度使用額が生じたが研究は順調に進んでいる。今後の計画として実施できなかった学校との連携活動を最優先事項とし、渡航費や活動経費に予算をあて研究推進をしていく予定である。
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