2023 Fiscal Year Research-status Report
産業看護職によるWeb会議システムを用いた保健指導実施における課題とその対策
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22K11107
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中谷 淳子 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (60341525)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 遠隔保健指導 / 産業保健 / 産業看護職 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は,産業看護職による遠隔保健指導の実施状況,実施の促進要因や阻害要因,メリットとデメリット,実施における課題と対策をアンケート調査で明らかにし,遠隔保健指導のよりスムーズな導入方法や効果的な実施方法を検討することである. 2022年度に行った文献レビューにおいて,1.環境上の課題,2.保健指導の効果に影響する課題,3.技術上の課題,4.遠隔保健指導の実施を促進する要因,5.阻害要因などが分かった。 これらの実態をより明らかにするため,アンケートに先立ち産業看護職を対象としたインタビュー調査を行うこととし,インタビューガイドを作成し,産業医科大学倫理審査の承認を得た. インタビューの目的は「遠隔保健指導実施の実態、メリットや効果、デメリットとその対策、今後の課題を明らかにする」ことである.インタビュー項目は,1.個別の保健指導全体に占めるWeb会議システムを用いた保健指導の割合,2.使用しているシステム,3.遠隔保健指導導入時期,4.看護職以外で遠隔保健指導を実施している職種,5.遠隔保健指導を行っている項目(①健康診断結果にもとづく保健指導(事後措置) ②ストレスチェック結果にもとづく面談 ③メンタルヘルス不調者支援のための面談④長時間労働者面談⑤特定保健指導),6.保健指導以外で、web会議システムを利用している産業保健活動①安全衛生委員会②集団への健康教育③健康づくり活動④復職面談⑤職場巡視,7、保健指導によって得られた効果,8.遠隔保健指導で感じるメリットとデメリット,9.遠隔保健指導を行う上での問題点,10.工夫している点等とした.対象者は産業保健活動に従事し、web会議システムを用いた保健指導(健康診断結果に基づく保健指導、特定保健指導、その他の健康相談、など)を実施している保健師とし,10名を予定している.対象の選定がなされ、2024年度に実施予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度中にアンケート調査を実施する予定であったが、前段階であるヒヤリングの準備に時間を要したため。インタビューガイドが完成し倫理審査委員会の承認を得たため,2024年度にインタビューの実施およびアンケート調査を実施する.
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Strategy for Future Research Activity |
ヒヤリングを行うための時間の確保が困難であったため、次年度に向け研究協力者を3名得た。今後、ヒヤリングの実施や分析、アンケート調査用紙の作成等で協力を得ることで推進していく。
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Causes of Carryover |
ヒヤリングおよびアンケート調査の遅れにより、ヒヤリングのための旅費ならびにアンケート調査に関わる通信費の支出が生じなかった。またこれら調査の遅れにより成果発表を行っていないため、発表に関わる支出も生じなかった。 次年度、ヒヤリングの旅費および謝礼により支出、アンケート調査に関わる通信費、学会発表や論文印刷のために使用する計画である。
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