2022 Fiscal Year Research-status Report
閾値下うつ病のためのモバイルアプリケーションの開発と効果検証
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22K11111
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平尾 一樹 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (70568401)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 閾値下うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、次年度実施するランダム化並行群間比較試験のアウトカム指標の検討を行った。具体的には、Center for Epidemiologic Studies Depression Scale (CES-D)、 Generalized Anxiety Disorder-7 (GAD-7)、およびKessler Screening Scale for Psychological Distress (K6) の紙版とスマートフォン版の同等性を検討した。研究参加者は100名の成人であった。参加者は1週間間隔で紙版とスマートフォン版に回答した。紙版とスマートフォン版の同等性は、クラス内相関係数を用いて評価された。 参加者の平均年齢は19.86歳(SD = 1.08、男性23%)であった。紙版とスマートフォン版のCES-D、GAD-7、K6のクラス内相関係数は、それぞれ0.76(95%信頼区間 0.66-0.83)、0.68(95%信頼区間 0.59-0.77)、0.83(95%信頼区間 0.75-0.88)であった。これらの結果から、CES-DとK6尺度はスマートフォン版の使用が可能であり、臨床や研究の場において、紙版とスマートフォン版を必要に応じて使い分けることができる可能性が示唆された。加えて、今年度はこれらの結果をまとめた論文を学術誌に投稿し、掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、次年度実施するランダム化並行群間比較試験のアウトカム指標の紙版とスマートフォン版の同等性を検討し、結果をまとめた論文が学術誌に掲載された。 以上のことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、我々の開発したSPSRSアプリのWeb版を作成し、閾値下うつ病を呈する人々を対象に、ランダム化並行群間比較試験を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、人件費・謝金が不要であったため、未使用額が生じた。そのため、未使用額は次年度の人件費・謝金に充てることとしたい。
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