2022 Fiscal Year Research-status Report
仕事と介護の両立に向けた産業看護職と介護専門職との連携システムの構築に向けて
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22K11114
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
田邉 綾子 宮崎大学, 医学部, 助教 (80765272)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 仕事と介護の両立 / 産業看護職 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、家族の介護を担う労働者の健康支援を行う専門職である産業看護職とケアマネジャーや訪問看護師といった介護専門職の連携の実態と、その促進および阻害要因を明らかにすることである。この目的を達成するための足掛かりとして、まずは、産業保健分野と介護分野に分けて現状を捉え、労働者の健康支援における連携先などの実態と、家族介護者の健康支援における連携先などの実態を先行研究から明らかにしたいと考えた。 そのため、令和4年度は文献研究を行い、労働者の健康支援における既存の有効な連携先と連携方法および、家族介護者の健康支援における既存の有効な連携先と連携方法を整理した。その結果、労働者の健康支援においては、医療機関やリワーク施設、健康保険組合などの機関と連携しており、連携する職種は、医師や臨床心理士、産業カウンセラー、ケースワーカー、弁護士、管理監督者、人事・労務担当者、経営者、家族などであった。家族介護者の健康支援においては、医療機関や保健所、保健センター、地域支援を行うNPO法人、家族会などの機関と連携しており、連携する職種は、ケアマネ、介護福祉士、民生委員、家族などであった。 上記の結果を踏まえた上で、産業看護職および介護専門職へのインタビュー調査の内容を検討した。インタビュー調査の目的は、家族の介護を担う労働者への健康支援の実態と、産業看護職と介護専門職の連携の実態を明らかにすることである。令和4年度は、産業看護職1名にインタビュー調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、令和4年度の目標は、先行研究より、労働者および家族介護者の健康支援における連携について明らかにすることとしていた。その計画通り、労働者の健康支援における既存の有効な連携先と連携方法および、家族介護者の健康支援における既存の有効な連携先と連携方法を整理することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、産業看護職および介護専門職へのインタビュー調査を実施する予定である。そこで得られたインタビューデータを分析することにより、家族の介護を担う労働者への健康支援の実態と、産業看護職と介護専門職の連携の実態を明らかにすることを目指す。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、初年度にノートパソコン購入経費を計上していたが、令和4年度は所有していたパソコンで代替できたために、まだ購入していない。 令和5年度は、インタビュー調査にかかる旅費や協力者への謝礼、分析に関する指導料などに使用するとともに、ノートパソコン購入経費、本研究の成果を学会発表する際の旅費に使用する予定である。
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