2023 Fiscal Year Research-status Report
MCIを有する高齢糖尿病患者のセルフマネジメントを支える看護実践モデルの開発
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22K11148
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
千葉 真弓 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (20336621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 安子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50252705)
柄澤 邦江 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (80531748)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 高齢糖尿病患者 / セルフマネジメント / MCI |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、文献検討により看護実践の内容を明らかにしたが、さらにMCIを有する高齢糖尿病患者への看護実践を明らかにするべく面接調査にむけて面接対象と面接内容の検討を行った。調査における面接対象と質問内容の検討に向けて、糖尿病外来を有する病院の看護師へ、一般病棟や糖尿病外来における高齢糖尿病患者への看護の現状とMCIを有する高齢糖尿病患者への対応の現状についてヒアリングを行った。 ヒアリングでは、外来や病棟での高齢糖尿病患者において、MCIなど認知機能低下を疑う高齢糖尿病患者に出会う機会は多いということ。患者の自己管理状況等を詳細に確認する必要があり、支援には医師による薬物療法などの再検討が必要であったり、家族や多職種からの協力が必要である。患者本人が支援の必要性を自覚していない場合、介入が困難である。高齢糖尿病患者の家族が付き添っている場合は家族の見守りや支援が得られる場合があるが、独居の高齢糖尿病患者の場合には訪問看護や行政の支援も必要となる。糖尿病自己管理に関する専門知識と認知機能低下のアセスメントや認知機能低下に対応する専門外来への連携などに関わる看護職からの調査の必要性について改めて把握することができた。また、MCIによる認知機能低下を有する高齢糖尿病患者の場合、付き添う家族への支援内容や、独居の高齢糖尿病患者の場合、活用できる社会資源としての行政や訪問看護との連携といった側面の実践内容についても把握する必要性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
面接調査の実施計画を検討する過程において、前年度に実施した文献検討と面接調査との関連、文献検討で明らかとなった看護実践項目の面接調査での取り扱いについて複数回、検討を実施したため。結果、面接対象の看護師と面接内容、面接方法についての検討にもとづき、前年度明らかにした文献検討による看護実践項目とは独立して面接調査を実施する方針をとった。そのため改めて面接対象として専門看護師、認定看護師それぞれの対象から面接調査を実施することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の調査を実施予定である。 MCIを有する高齢糖尿病患者のセルフマネジメントを支える看護実践を明らかにするために、糖尿病と認知症、高齢者看護の各専門家として専門看護師、認定看護師を対象とした面接調査を実施する予定である。 調査結果をもとに、専門家会議を開催し看護実践モデルの素案を作成、モデルの適応を確認する。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた面接調査研究が調査内容の再検討のために留保していたため。使用予定であった面接調査にかかる調査費用を使用できなかった。次年度、以下の調査研究を計画している。 面接調査、面接調査のデータ分析と分析結果に基づいた専門家会議を開催する。
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