2022 Fiscal Year Research-status Report
薬物依存症者の回復における家族の役割と新しい「家族観」形成にかんする研究
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22K11278
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
谷口 俊恵 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (20757455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寳田 穂 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (00321133) [Withdrawn]
立岩 真也 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (30222110)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 薬物依存症者 / 家族支援 / 家族観 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬物依存症者の回復において、家族が依存症者と物理的・心理的距離を置くことは、依存症者自らが薬物の問題に向き合わざるを得ない状況を作り出すため、非常に有用とされる。しかしながら、その関係性は事情を知らない周囲の人からは「普通ではない」家族の姿に映ることが、薬物依存症者の家族の心に葛藤を生じさせている。それは、自身の持つ「家族観」を揺るがす体験でもあり、「依存症者のために」と頭では理解できても、受け入れることは容易ではない。だが、その一方で、新しい家族観が形成されることにより、社会通念とは異なる家族のあり方にも肯定的な意味を見出し、依存症者の回復の支援者としての力を発揮する家族もいる。 本研究は、そのような「家族観」の変容をテーマに、家族の姿を如実にとらえることにより、薬物依存症者の「家族の置かれている状況や現行の家族支援における課題を明らかにすることを目的に行うものである。 2022年度においては、研究着手の準備として、研究計画を倫理審査委員会にて諮り、また、「依存症者の家族」をキーワードに検索した文献を取り寄せ、依存症者を家族に持つ人たちの抱く困難やその姿の描かれ方について考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度においては、在籍する研究機関の倫理審査委員会にて審査をすませ、研究に着手できる状態にまで至ることができた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、研究対象者へのアクセスが困難な状況は依然としてあり、研究の進行は大幅に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのネットワークを使い、研究対象者へのアクセスを図る。
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Causes of Carryover |
研究用のPCを購入する予定であったが、価格高騰により予算を上回っていたため、次年度に持ち越しとしたため。
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