2023 Fiscal Year Research-status Report
集中治療後症候群患者(PICS)の潜在化を防ぐ地域医療連携支援モデルの開発
Project/Area Number |
22K11279
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
西田 洋子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (10782237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 雄二 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90756727)
石田 実知子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 准教授 (10776008)
氏川 拓也 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90781667)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | PICS / 地域医療連携 / 第3次医療圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
PICS(集中治療後症候群)は,ICU入室中あるいは ICU 退室後に生じる身体障害,認知機能障害,精神障害とされており, ICUでの治療を受けた生存者の中長期的な予後およびQOLに悪影響を与える。我が国において在宅生活を中心とした保健医療福祉による支援体制である地域包括ケアシステムが整えられている中,今後の在宅PICS患者の増加が見込まれ,在宅PICS患者の生活を支援するための地域医療連携モデルが整えられる必要がある。 地域医療連携モデルを考える上で,在宅PICS患者の生活上の困難や支援ニーズを把握することが不可欠であるが,PICSは新しい概念であり,その詳細については十分明らかになっていない。したがって,本研究では,在宅PICS患者の支援を行うための地域医療連携モデルを検討するための第一段階として,在宅PICS患者の生活上の困難や支援ニーズを経年的に調査し,その変遷や時期区分ごとの特徴を明らかにすることを目指している。在宅生活を送るPICS患者をインタビュー調査対象者としてリクルートすべく研究フィールドの開拓を試みたが困難であったため,研究フィールドとする地域や研究対象者の再検討を行い,研究計画書の修正を行った。 今年度は,再検討後の研究計画においてインタビュー調査対象者として加えた在宅PICS患者の生活実態を把握していると考えられる保健医療福祉の専門職,とりわけ生活面と医療面についての困難を把握していると考えられる訪問看護師へのインタビューを予備調査として実施した。結果,訪問看護師の捉える在宅PICS患者の生活上の困難や家族の困難に加えて,支援者である訪問看護師の支援上の困難や地域医療連携上の課題についても語られ,在宅PICS患者の生活上の困難や支援ニーズを検討するための手がかりが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究がインタビュー調査の対象者としている在宅PICS患者は,COVID-19の感染や重症化のハイリスク者であり,COVID-19の流行下での調査への協力依頼は困難であった。そのため,昨年度研究計画書の修正を行い研究対象者に在宅PICS患者の支援者である訪問看護師を加えリクルートを行ったが,研究目的に合致する対象者から協力を得ることに時間を要したため,前年度までの研究の遅れを取り戻すことができなかった。以上の理由から「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の研究フィールドを開拓し,同時並行して調査を実施する体制を整えたことにより,インタビュー調査の研究対象者の確保が可能となり,現在必要な人数を概ね確保できているため,今後はインタビュー調査の実施と分析を加速する。
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Causes of Carryover |
研究目的に合致した研究対象者のリクルートに時間を要し予備調査にとどまった。昨年度までに生じた研究の遅れを取り戻すことが困難であったため,実施予定であったインタビュー調査にかかる経費およびその分析にかかる費用に当たる額が次年度使用額となった。 令和6年度は,令和5年度分未使用額と令和6年度入金分を合わせインタビュー調査と本調査を行う予定である。
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