2022 Fiscal Year Research-status Report
Awareness for cognitive impairment and function of insula cortex in individuals with essential tremor
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22K11290
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
石岡 俊之 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50548914)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 本態性振戦 / 認知機能 / 腹側中核核 / 熱凝固療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
Vim(腹側中核核)を標的とした熱凝固術が実施された本態性振戦(ET)群とVim以外を標的(Vo,GPi, PTT)とした熱凝固術が実施しれたジストニア群の周術期の認知機能(MMSEおよび語想起課題)の変化を検証した. 結果,MMSE成績は測定期間×群間の交互作用に統計的な有意差は検出されなかったが,測定期間の主効果を認め,術後1ヶ月時点の成績が術前および術後1週間時の成績より向上していた.また,韻性語想起課題において,統計学的に有意な測定期間×群間の相互作用を認めた.ジストニア群において術後1週間時の成績が術前より低下していた.術後1か月時の成績は,術後1週間時点より改善を認めた.一方で,ET群は術前後に認知機能の著名な変化は検出されなかった. このことは,ET患者の振戦への外科的治療の標的であるVim核を含んだ小脳-視床-皮質回路への介入は,語想起などの認知機能への影響が少ないことが示唆された.また,ジストニア群の認知機能成績の変化から基底核-視床-皮質回路への外科的介入は語想起課題成績の一時的ではあるが低下する可能性が示された.周術期のジストニア患者の対応に認知機能の低下を考慮する必要があることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染対応のため研究施設での新たなデータ取得ができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,計画していたデータ取得を実施していく.そのために研究施設の感染状況に応じた対応ができる環境を整えていく.また,対照データとして地域住民を対象として加齢による認知機能の低下とその機能低下の気付きに関するデータを取得する予定である.
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Causes of Carryover |
研究室のCOVID-19感染対策のため予定していたデータ取得やできなく取得に必要な経費が未使用となった.そのため,感染対策を講じた計画に変更し適切に使用を進めていく.
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Research Products
(2 results)