2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of high-quality knee joint dislocation simulation model for acquiring inspection and palpation techniques
Project/Area Number |
22K11320
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
林 省吾 東海大学, 医学部, 教授 (60349496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅山 香織 東海大学, 医学部, 准教授 (20433914)
清島 大資 東海大学, 医学部, 講師 (80756370)
横田 紘季 名城大学, 理工学部, 助教 (50815876)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 解剖学 / 医学教育 / シミュレータ / 診断 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度より、膝関節をシミュレータにより再現するに当たり、当面の目標を形態学的に正確な模型と運動学的に正確な模型の2種の模型をそれぞれ設計、試作することとして研究を進めている。本年度も昨年度に引き続き、生体および遺体を用いて、膝関節に関わる構造および、他動的に運動させた際のモーメントや可動域の、調査・計測を進めている。 膝関節および関連構造の形態学的な検討について、昨年度からホルマリン固定遺体による膝関節および関連構造の解剖学的検討を進めているが、本年度から、より生体に近い質感や可動域が得られる、SSS法によって処置した遺体を検討対象に加えることとした。ホルマリン固定遺体およびSSS法処置遺体それぞれについて、CTを撮影し、生体とのCT画像の比較を行った。CT撮影後のホルマリン固定遺体について、膝関節および関連構造の肉眼解剖学的な検討を行い、画像所見とも比較しながら研究を進めている。一方で、SSS法では経時的に遺体の状態が変化し、その進行に部位による差違がみられるため、本年度はSSS法処置遺体は解剖学的検討を行わず、全身のCTを長期間継続的に撮影して、部位ごとの状態変化を画像診断学的に検討した。この検討は現在も継続中であるが、来年度以降、本研究に最適な解剖時期を明らかにし、SSS法処置遺体についても同様の解剖学的検討を行う予定である。 前年度に引き続き、本年度も膝関節の運動及び安定に関連する他の関節、すなわち仙腸関節、股関節、足関節に関する調査や、発生学的見地からの下肢形態の検討を、並行して行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SSS法処置遺体および一部のホルマリン固定遺体について、経時的な状態変化を追跡するために、本年度行う予定であった解剖学的検討を来年度に延期した。研究の進捗としては遅れが生じているが、本研究に最適な解剖時期を明らかにすることで、より生体に近いデータを得られることが期待されるため、必要な遅れであると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
CTによる遺体の検討は、担当者を研究分担者に追加を予定しており、より効率的に検討を進められることが期待される。来年度は、肉眼解剖、CTに加えて、3Dスキャナーを導入し、これらのデータを基に正常膝関節および変形性膝関節症の3次元画像モデルを構築していく予定である。今後、これらの3次元画像モデルをもとに 、3次元CADにより実際のシミュレーションモデルの設計を行い、3Dプリンターでモデルの試作を行う。
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Causes of Carryover |
SSS法処置遺体の解剖学的検討および3Dスキャナーデータとの統合を延期したため、次年度使用額が生じた。これらは来年度実施予定である。
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