2022 Fiscal Year Research-status Report
高血圧症における廃用性筋萎縮からの回復遅延機構の解明と早期回復へ向けた治療展望
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22K11327
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
井上 敬夫 近畿大学, 医学部, 助教 (00441006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 佑治 北陸大学, 医療保健学部, 講師 (60620656)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高血圧 / 廃用性筋萎縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者において骨折や入院などにより引き起こされる骨格筋の萎縮(廃用性筋萎縮)からの回復遅延が社会的問題となっており、早期回復へ向けた治療法が求められている。高齢者の多くが罹患する高血圧症が廃用性筋萎縮からの回復遅延に関連していることが明らかとなったことから、高血圧症に焦点を当てた廃用性筋萎縮からの回復遅延機構の解明を行うとともに、高血圧症の治療に用いられている降圧薬の筋萎縮からの回復への影響を調べることで、早期回復を目指す治療法の開発を行う。 高血圧ラットは正常血圧ラットと比較して廃用性萎縮を惹起した時に、筋萎縮率に差はみられないが、回復率に大きな差がみられる。しかしながら、この原因については明らかになっていない。R4年度は、この原因を明らかにするため、組織学的及びタンパク質発現解析を行った。その結果、筋萎縮過程におけるタンパク質分解に違いがみられること、回復時におけるタンパク質の発現に相違があることが明らかとなった。現在、これらに関して詳細な実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[研究実績の概要]に記載したR4年度の成果は、[研究実施計画]の内容に従って進められているため、[おおむね順調に進展している]と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度は、更に詳細な分子メカニズムを明らかにするため、萎縮から回復に向けて変動する遺伝子群の解析を行っていく。更に、R6年度に予定している研究の予備実験を開始する予定である。
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Causes of Carryover |
現在、発注している抗体が納品されれば予定額となる。そのため、概ね計画通りに使用しているといえる。
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