2023 Fiscal Year Research-status Report
歩行時の異なる感覚情報と外力が「人と人との相互作用(HHI)」に与える効果の解明
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22K11337
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内山 靖 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (90302489)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人と人との相互作用(HHI) / 立ちあがり / 自立支援 / 誘導 / 力覚 / 体幹加速度 / 歩行初期 |
Outline of Annual Research Achievements |
日常生活における移動手段としての歩行は、椅子座位からの立ちあがりを含む歩き始めから定常歩行にいたる一連の複合的な動作によって成立している。これらの動作を対象者自身が安全に遂行できない場合に、理学療法・リハビリテーションでは徒手的な介入や環境的な調整をおこなうが、その際の人と人との相互作用について明らかにすることは臨床エビデンスの基盤とととに機器開発や教育ツールの知見としても重要である。 この課題を明らかにするために、椅子からの立ちあがりからの連続した歩行制御を様態を比較分析するとともに、立ちあがりに支援が必要な状況での外力との相互作用によるバランスの安定性と推進力との関係、初期歩行における効果的な加速における生体制御の視点から相互に分析を進めてきた。 立ちあがり・歩行時に手助けが必要となる場合、臨床・実践現場では対象者を安全に移動する他動的要素が大きな介助型と対象者の残存能力を引き出す自立誘導型の支援がおこなわれている。その際、体幹に生じる力覚と加速度に注目して人と人との相互作用を時間空間的に明らかとする実験をおこなうために、スティックピクチャ、足圧分析計、体幹加速度、力覚のデータを収集し相互に分析した。 合わせて、研究全体の精度と成果に大きな影響を与える対象者の腰部に装着した力覚計から介助・誘導者の与える力とそれによる対象者の反応にかかわる指標を抽出するための研究を進め検証を重ねてきた。その結果、実践的で有用なデータ取得が可能なデバイスの形状ととともに一連の実験過程を通じた合理的な評価指標を抽出することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
虚弱高齢者や有病者の測定については、医療・介護機関におけるCIVD-19の影響から一部の実験計画に修正を余儀なくされ、あわせて備品・消耗品等の購入時期を変更した。 また、力覚計測にかかわる予備検討を重ね、必要なデバイスの試作と修正を重ね今年度の最終段階で概ね満足できる結果が得られれたために、次年度早々に最終的に必要な機器の改良を実行できる状態である。 並行して、健常人、地域在住高齢者のデータ取得はおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2024年度には速やかに力覚計のデバイス修正と機器を装備し、高齢者を主たる対象にした必要なデータを収集を集中して実施していく。とくに、立ち上がりから初期歩行における関節角度、足圧分布、体幹加速度について、介助型と誘導型の異なる支援を行った際の人と人との相互作用について明らかにしていく。 合わせて、これまでの基礎的な知見を学会で成果発表するとともに、国際誌への論文投稿を進めていく。
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Causes of Carryover |
医療・介護現場の感染予防対策等の状況から虚弱高齢者と有病者を含む臨床実践的なデータ測定の見合わせ、一部の実験順序を入れ替えたことと、力覚計を用いた計測におけるデバイスの修正に時間を要したことから、それらに必要な備品・消耗品の購入を次年度に繰り越すことが妥当であると判断したため。また、こっらの成果を発表・論文化するための費用を確保しておくため。
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Research Products
(2 results)