2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of high accuracy 3D map for automated driving of mobility scooter
Project/Area Number |
22K11345
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 敏也 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40419114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 敏夫 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (70707695)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自動運転 / シニアカー / 地図 / 歩道 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,車道を走行する自動車の自動運転は,積極的に開発が進められている.自動車は車道での使用が前提となっているため、高齢者および障がい者の移動を支援するシニアカーの自動運転は,より複雑な歩道を対象としており自動運転が不十分なものになってしまう.本研究は,高齢者および障がい者が歩道で使用可能なシニアカーの自動運転について,通信システムを利用した高精度3次元地図の構築を目指している.本研究の独創性は,複数のシニアカーのセンサにより計測された情報をもとに3次元地図を構築し,リアルタイムに複数のシニアカーに地図情報が共有できることである.本研究では,既存のシニアカーに安価に自動運転の機能を搭載できる自動運転セットボックスの研究開発を進め,実証実験を通して歩道は簡単に移動可能な障害物が多く存在することから歩道に特化した3次元地図の構築システムが必要であると考えている. シニアカーが実際に利用されることが想定される大型商業施設における実証実験を行い,LiDARを用いて自動走行に必要な3次元地図の構築を行った.LiDARを用いた計測において,大型商業施設にて3次元地図を構築することが可能であることを確認し,3次元地図を用いたシニアカーでの自動走行が可能であることを合わせて確認した.その上でコンピュータ上に構築されている3次元地図と実際に距離計測を行った場合における距離精度の検証を行った.検証には,ランドマークとなる構造物を定めて,構築した3次元地図における自己位置からランドマークまでの距離と実際に距離計にて計測した距離を比較検討した.3次元地図の構築における自動走行の対象とするルートの周回数および地図構築時におけるLiDARが進む速度をパラメータとして検討する必要があることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度においては,リアルタイムに複数のシニアカーに地図情報を共有することを目指し,令和5年度に実施することを想定していた大型商業施設における実証実験を行うことができた.実証実験を通じて実際にシニアカーが利用される環境下において3次元地図を構築し,その精度の検証を行った.本研究にて想定していたように歩道での3次元地図は,商店の看板などのシニアカーにとって障害物となるものが移動する状況も多く発生し,リアルタイムに地図情報を更新できるシステムを構築できると,歩道での高精度な自動運転に資するものと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には,複数のシニアカーにて地図情報を共有して更新するシステムの構築と評価を行い,可能であればシニアカーの利用環境下での実証実験を実施したいと考えている.また,令和6年度には近隣の地域・行政に提案し,社会実験区域を設定し実証実験を行うことを目指しているので,実証実験に資する検討を令和5年度に実施する予定となっている.
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Causes of Carryover |
本研究では複数のシニアカーを用いてリアルタイムに地図情報の共有を図るシステムの構築を目指しているが,令和4年度は予算が制限されていたこともあり,既存の自動運転セットボックスを構築しているシニアカーを用いて実験を行った.「今後の研究の推進方策」に前述したように,令和5年度には複数のシニアカーを用いての検証を予定していることからこの実験に予算を使用することを考えている.また,令和5年度より実験での検証作業が増加するために更なる研究の促進を目指して,研究者を雇用することとしており,研究者の雇用に予算を使用することとなっている.
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