2022 Fiscal Year Research-status Report
COPD患者における骨格筋‐腸内細菌叢連関と新規リハビリテーション介入手法の開発
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22K11370
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
高橋 浩一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (70549071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 宏樹 佐賀大学, 医学部, 助教 (00795031)
貞松 宏典 地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館(総合臨床研究所), 総合臨床研究所, 医師・医療系職員 (40898029)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 呼吸リハビリテーション / 骨格筋 / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する運動療法を含む呼吸リハビリテーションが、骨格筋を介して腸内細菌叢の多様性獲得に寄与する、との仮説に基づき実施している。本研究は以下の3つを明らかにすることを目的とする。(1)COPD患者の腸内細菌叢と運動耐容能の関連、(2)COPD患者における運動耐容能と腸内細菌叢由来の短鎖脂肪酸の役割、(3)呼吸リハビリテーション(運動療法)による腸内細菌叢の変化、である。 (1)COPD患者の腸内細菌叢と運動耐容能の関連を明らかにするために、対象症例の運動耐容能を6分間歩行試験により測定する。また、骨格筋の評価は、下肢筋力、握力に加えて、CTによる大腿四頭筋の断面積、体組成計による筋量測定も実施する。これらの指標と、16sリボソームRNA遺伝子シークエンス解析により得られた腸内細菌叢の関連を解析する。 (2)COPD患者における運動耐容能と腸内細菌叢由来の短鎖脂肪酸の役割に関しては、血清短鎖脂肪酸(SCFA; short chain fatty acid)を測定する。また、対象者の末梢血から分離した白血球を用いてG蛋白共役型受容体(GPR41, GPR43)の発現を測定し、腸内細菌叢の多様性との関連を解析する。 (3)呼吸リハビリテーション(運動療法)による腸内細菌叢の変化に関しては、新規に呼吸リハビリテーションを実施した対象者の、リハビリ導入前、12週間のリハビリ実施後のマイオカイン(IL-6, ミオスタチン、BDNF, アイリシン)、運動耐容能、骨格筋量の変化を解析する。さらに、リハビリ前後での腸内細菌叢の変化と各種指標との関連を解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は、臨床研究実施計画書を作成し、佐賀大学臨床研究倫理審査委員会へ申請した。しかしながら、研究開始時に実施予定の心肺運動負荷試験が、フェイスマスクを用いるため、感染予防の観点から一時制限された。また、呼吸リハビリテーションを含むリハビリ全体の新規導入が制限された。このため、初年度は主に研究の対象症例であるCOPD症例の選定に注力し、使用物品等を揃え研究に備えた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目の本年度は、対象症例のリクルートし、呼吸リハビリテーション介入する。リハビリテーション実施前後での各指標の評価(呼吸機能、6分間歩行試験、骨格筋評価、下肢筋力、握力、大腿四頭筋の断面積、筋量測定)を予定している。同時に、呼吸リハビリテーション介入前後で、腸内細菌叢測定用の検体、血清採取する。 研究2年目後半から、3年目には採取した検体を用いて、16sリボソームRNA遺伝子シークエンス解析により得られた腸内細菌叢、およびマイオカイン(IL-6, ミオスタチン、BDNF, アイリシン)の測定を並行して実施する。
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Causes of Carryover |
対象症例のリクルートが遅れているため、使用期限のない物品のみを研究初年度に購入した。研究2年目に繰り越した物品として、DNA抽出キット(QUIAGEN)、定量的PCR用プライマーを購入予定である。
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