2023 Fiscal Year Research-status Report
Plastic recovery of dopamine cells in Parkinson's disease patients by transcranial direct current electrical stimulation
Project/Area Number |
22K11390
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
石黒 幸治 富山大学, 附属病院, 療法士長 (90811258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西条 寿夫 東亜大学, 人間科学部, 特任教授 (00189284)
野口 京 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10242497)
中辻 裕司 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (20332744)
温井 孝昌 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (30456397)
道具 伸浩 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (60401824) [Withdrawn]
服部 憲明 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70513141)
馬場 孝輔 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (90750159) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 経頭蓋直流電気刺激 / 運動症状 / 非運動症状 / 中脳黒質 / ニューロメラニン / functional MRI / 脳内ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 本研究の目的は、パーキンソン病患者(PD)に対する経頭蓋直流電気刺激(tDCS)を用いたリハビリテーションの有効性(運動症状・非運動症状)と安全性を明らかにすることである。また、それらの科学的背景として、中脳黒質緻密部のドパミンニューロンならびに大脳基底核を中心とした脳内ネットワークの可塑的変化も併せて検証することで 、将来のより効果的なリハビリテーション治療法を開発することにある。 2) R4年度に続き、孤発性PDに対するtDCSを用いたリハビリテーションを実施した(特定臨床研究)。振戦やすくみなどの運動症状だけではなく、うつや便秘・睡眠障害といった自律神経障害(非運動症状)への改善も認め、効果が1-2ヶ月間持続するケースもあった。それらはMDS-UPDRSのpart(II)や(III)の改善だけでなく、10m歩行やTUG(Time up & Go)テストでの改善も認めた。なかにはモチベーションが向上するケースもあった。 3) 有効性を示す場合(反応性あり:Responder)と有効性を示さない場合(反応性なし:Non-Responder)があることが示唆され、今後の検討課題も明らかになってきた。 4) 現在はfMRIデータを用いたニューロメラニンや脳内ネットワークの解析も行なっているが、本研究の実施方法に大きな問題はなく、R6年度に最終成果を公表する予定である。研究チームで行っている定期的な研究ミーティングでは、効果だけでなく安全性の検討も行なっており、本研究はおおむね順調に遂行できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1) 研究プロトコルは実刺激群(Real群)と偽刺激群(Sham群)によるクロスオーバー試験を長期間に渡り実施するため(8ヶ月間)、途中で中止せざるを得ないケースが生じることも想定していたが、幸いそのようなケースはなかった。 2) 電流の流れ始めにピリピリした感覚を生じたり、一時的な軽度発赤を認める場合もあったが、重度な有害事象はなく、研究は安全に実施できている。 3) 運動症状や非運動症状の改善が長期間にわたり持続するケース(Responder)がある一方で、有効性を認めないケース(Non-Responder)があることも推察され、それらも明らかにすることが今後の課題となってきた。 4) fMRI等の解析には多くの時間を要するため、全てを明らかにする段階には達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
1)最終年度ではPDに対するtDCSの有効性と安全性を、ニューロメラニンや脳機能ネットワークの解析による可塑的変化の観点からも併せて検証する。 2)これまでのデータも深く検証しながら、有効性を示すResponderと有効性を示さないNon-Responderの原因を追求することも重要である。 3)その上で、研究課題名「経頭蓋直流電気刺激療法によるパーキンソン病患者ドパ ミン細胞の可塑的回復」について得られた結論を整理し、それらを現時点での最終成果として国内外での学術大会および学術雑誌で公表することを計画している。
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Causes of Carryover |
2023年度に投稿した国際誌(Brain Sciences)への掲載料金については、出版社(MDPI、Basel、Switzerland)からの依頼でもあったため、掲載料金が免除になった。そのため、予定していた学術活動費(直接経費)が使用されずに済んだ。繰り越されたそれらの予算は、2024年度ではさらに多くの学会発表や論文投稿などの学術的活動に有効活用する。
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Research Products
(2 results)