2024 Fiscal Year Research-status Report
頚髄損傷者の歩行再建に向けた歩行支援ロボット練習システム開発とその有用性検証
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22K11406
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| Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小山 総市朗 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (90754705)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 茂雄 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (50398632)
井伊 卓真 藤田医科大学, 保健衛生学部, 講師 (50815074)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 頚髄損傷 / ロボットリハビリ / 歩行 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究全体の目的は,頸髄損傷者に対する装着型歩行支援ロボットWearable Power Assist Locomotor (WPAL)を用いた自立歩行獲得に向けた,歩行動作の適切な時期での,左右への重心移動を獲得する練習手法の構築とその有用性の検討を行うことである。2024年度の目標は,未習熟者の歩行獲得過程における,重心移動時期の経時的変化を明らかにすることであった。2022年度に構築したWPAL制御器からの歩行周期データと実際の足底部と床面との接触データを同期計測システムを用いて,2024年度もデータの収録を行った。実験では,WPALを使用した歩行の未習熟者が10mの歩行路を往復し,500歩到達するまで歩行を行った。解析では,歩き始めと歩き終わりのデータは除外した。結果,被験者の中央値とその四分位範囲はWPAL歩行周期データの足底接地時期を基準(0秒)とし,-0.17秒(-0.15~-0.19)であった。これは足部接地時期が基準よりも早期であったことを示している。習熟過程を確認するため,100歩ずつに分けた場合の四分位範囲の中央値はそれぞれ,0.49,0.49,0.50,0.48(400歩目までを算出)であった。この結果はWPALを使用した歩行の習熟過程において,足部の接地時期については外在的フィードバックを与える練習方法が必要であることが示唆された。 この成果に基づいて,2025年度には,WPAL歩行の未習熟者を対象として,重心移動時期をフィードバックする機構を構築し,有用性を明らかにする。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究全体の目的は,脊髄損傷者の歩行再建を達成するために開発された装着型歩行支援ロボットWearable Power Assist Locomotor (WPAL)を用いて,頸髄損傷者の自立歩行獲得に向けた歩行動作の適切な時期での,左右への重心移動を獲得する練習手法の構築とその有用性の検討を行うことである。2022年度に構築したWPALの歩行周期と歩行者の重心移動時期との同期計測システムを用いて,2024年度は,WPAL歩行の未習熟者を対象として,WPAL自立歩行獲得過程における,重心移動時期の経時的変化について明らかにした。2025年度は,WPAL習熟者に対して,重心移動時期をフィードバックする機構を構築し,有用性の検証に挑戦する。
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| Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究で,WPALの歩行周期と歩行者の重心移動時期との同期計測システムが構築できた。2024年度は計画通り,WPAL歩行の未習熟者が歩行周期のどの時期に重心移動を行うか,重心移動時期の経時的変化について明らかにした。その結果,WPAL歩行の未習熟者は,熟達者よりも歩行周期の早い時期に,初期接地と遊脚初期をむかえていることが明らかになった。これまでの知見を活かして,最終年度は重心移動時期をフィードバックする機構を構築し,有用性の検討を進める。なお,実験や解析システムは,これまでと同様に行えると考えている。2025年の研究費の主な使途は,研究結果をまとめて,学会や学術論文による発表によって知見の社会還元を目指す。
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