2022 Fiscal Year Research-status Report
微小重力培養間葉系幹細胞による戦略的脳梗塞治療法の開発
Project/Area Number |
22K11417
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
弓削 類 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (20263676)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 重力制御装 / 間葉系幹細胞 / HGF / TGF-β / アポトーシス抑制 / 神経保護効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
重力制御装置Graviteを用いた模擬微小重力 (simulated microgravity: MG)環境で5日間培養を行った.対称群として,培養フラスコを通常重力 (1G)環境で静置し,培養を行った.In vivoでは, 1GおよびMG環境で培養したヒト頭蓋骨由来間葉系幹細胞(human cranial bone marrow derived mesenchymal stem cells: hcMSC)を脳損傷モデルマウスに経静脈移植し,4週間にわたってBeam walking testとRotarod testを用いて運動機能評価を行った.また,移植翌日の脳損傷領域を採取し,炎症およびアポトーシスの変化を検討した.In vitroでの解析として,1GおよびMG環境で培養したhcMSCの遺伝子発現をreal-time PCR法を用いて検討した.また,両条件でのhcMSCの培養上清を回収し,過酸化水素水またはリポ多糖によって細胞死を誘導した神経芽細胞腫 (NG108-15) に培養上清が与える影響を,生存率と遺伝子発現解析によって評価した.その結果,in vivoではMG環境で培養したhcMSCを移植した脳損傷モデルマウスの運動機能が早期から有意に改善し,損傷領域における炎症およびアポトーシスマーカーの発現抑制が確認された.in vitroの解析では,MG環境で培養したhcMSCで神経保護因子の一つであるHGFと抗炎症因子であるTGF-βの発現が1G環境で培養したものと比べ有意に高かった.また,NG108-15に対する効果では,MG環境の培養上清において,生存率が有意に高く,in vivoと同様に炎症およびアポトーシスマーカーの有意な発現抑制がみられた. よってMG環境での培養されたhcMSCは炎症およびアポトーシス抑制による神経保護効果が高いことが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
模擬微小重力での培養が効果の高い幹細胞培養に結びつく可能性を示せたが,それを細胞培養の工程で判別出来るマーカーの検討を行いたい.
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Strategy for Future Research Activity |
効果の高い幹細胞のマーカーの開発を行いたい.また,細胞骨格の変化に起因する画像的に評価できるシステムをDX解析を用いて行いたい.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Establishment of longitudinal transcranial stimulation motor evoked potentials monitoring of the forelimbs and hindlimbs in an ischemic stroke rat model2022
Author(s)
Hosogai M, Takeda M, Maeda Y, Okazaki T, Mitsuhara T, Ishii D, Shimizu K, Kuwabara M, Yamasaki F, Yuge L, Horie N
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 12
Pages: 20422
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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