2022 Fiscal Year Research-status Report
腰部の固有感覚機能に着目した再発性腰痛者のための運動療法の構築
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22K11439
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
末廣 忠延 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90633850)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 腰痛 / 固有感覚 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
腰痛者の固有感覚機能と異常な筋活動パターンや運動パターンとの関係は不明となっており効果的な運動療法は未解明となっている。そこで本研究の目的は腰痛者の固有感覚と筋活動パターンや運動パターンとの関係を明らかにし,運動制御能力が低下した腰痛者に対する運動療法を構築し効果を検証することである。 2022年度は腰部の無意識下の固有感覚機能を評価するための方法を確立するために腰部振動刺激を用いた腰部の固有感覚機能についての信頼性を明らかにすることであった。振動刺激装置の振動子をしっかりと皮膚に接触させるためにアタッチメントとアタッチメント固定用ベルトを作成した。また振動子が皮膚に接触する際の接触圧が一定になるように接触圧の測定方法を決定した。また倫理的配慮の点において、倫理審査書類を作成し、川崎医療福祉大学での倫理審査委員会にて研究の許可を得た。振動刺激装置の左右の振動子の刺激の強さを一定にするための方策に時間を要し、現時点では予備実験が終了し、振動刺激の強さや接触圧などの測定条件や重心動揺の計測方法などの予備実験が終了し具体的な実験条件や計測・評価方法に関する検討を終えた。本実験として腰部と下腿部をそれぞれ振動させた時の重心動揺のデータ取得を3名分終えた段階である。引き続き必要なデータ数を取得することで、振動刺激を用いた固有感覚機能の評価の信頼性が明らかになり,腰痛者の無意識下の腰部固有感覚機能の評価として応用できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
データ数がまだ十分ではなく、本研究の進行状況は予定よりも遅れている状態である。理由は2つ挙げられ、1つ目は腰部振動刺激装置の刺激の強さや接触圧などの測定条件の検討や振動子をしっかりと皮膚に接触させるためにアタッチメントとアタッチメント固定用ベルトの作成に時間を要したことである。2つ目は振動刺激装置の不具合により修理が必要となったことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
振動刺激装置の修理完了後に被験者数を増やしていく。信頼性の検討終了後は腰部の固有感覚機能と動作時の体幹筋の活動パターンとの関係、腰部の固有感覚機能と下肢運動時の腰椎骨盤の運動パターンとの関係を別々に実施していく予定であったが、同時並行して研究を進めていくことで遅れを取り戻していくようにスケジュールの変更を行う。
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Causes of Carryover |
振動刺激のための装置が刺激量の設定や振動幅の設定のために試作機を現在利用している。そのため完成機器の購入には至っていない。そのため次年度、振動刺激装置の完成品の購入費に充当する予定である。また研究データの取得が遅れたことにより、英文校正費用や論文投稿費用が執行されていない。 次年度以降は、振動刺激装置、重心動揺計の購入と電極などの消耗品の購入、英文校正費、論文投稿費用などについて執行する。
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