2022 Fiscal Year Research-status Report
骨髄穿刺濃縮細胞による一期的軟骨再生治療および抗炎症・軟骨保護効果の解明
Project/Area Number |
22K11475
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
瓜田 淳 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30374375)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 軟骨再生 / 骨髄穿刺濃縮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、軟骨損傷に対する骨髄穿刺濃縮細胞の投与の有効性を明らかにすることで将来的な臨床応用を目指した基礎的データが蓄積することを目的としている。上記を目的として令和4年度は、以下のことを行った。 ① ビーグル犬における骨髄穿刺濃縮細胞の採取の確立:実験は獨協医科大学実験動物センターで行った。生後6ヶ月のビーグル犬(体重約20kg)に麻酔導入し、骨髄穿刺針を用いて腸骨に穿刺した後に20mlシリンジを骨髄穿刺針に装着して吸引することで骨髄液を計20ml採取した。採取後、遠心分離(800g, 5分, 4℃)を行った。遠心分離後の単核細胞の層を吸引することで骨髄穿刺濃縮細胞を採取した。 ② 動物実験モデルの作成:実験は獨協医科大学実験動物センターで行った。生後6ヶ月のビーグル犬(体重約20kg)に麻酔導入し、膝関節を内側関節包切開にて大腿骨滑車部を展開した。展開後、大腿骨滑車部に骨軟骨欠損を2ヶ所作成した。欠損サイズは、滑車部の大きさから当初の予定であった5mmと7mmではなく、6mmの骨軟骨欠損とした。骨軟骨欠損は両膝に作成して、1膝は骨軟骨欠損のみ、1膝は骨軟骨欠損に作成した骨髄穿刺濃縮細胞を投与した。当初は骨髄穿刺濃縮細胞を投与した後にフィブリン糊で固定する予定であったが、上手く固定できなかったため、固定するマテリアルについて再考し低エンドトキシンのアルギン酸ゲルでの固定に変更することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
獨協医科大学動物実験委員会における動物実験計画書の承認および実験で用いる生後6ヶ月のビーグル犬の購入に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において、骨髄穿刺濃縮細胞や動物モデルの作成などの予備実験は終了したため、今後は令和5年5月から7月にかけて、ビーグル犬に骨軟骨欠損を作成して骨髄穿刺濃縮細胞の投与を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初の実験計画が遅れたため次年度使用額が生じました。次年度使用額は次年度の動物飼育や手術材料に使用する予定です。
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