2022 Fiscal Year Research-status Report
腰椎骨盤帯の動く大きさと若年アスリートの非特異的腰痛発症に関する前向き観察研究
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22K11514
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
大嶺 俊充 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 助教 (40909397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 晃 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (90382241)
山本 沙紀 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 助教 (40907549)
野中 紘士 奈良学園大学, 保健医療学部, 専任講師 (00565327)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | サッカー選手 / 非特異的腰痛症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、非特異的腰痛を予防するための、横断研究ならびに前向き観察研究である。今年度は、その一部である横断研究部分に着手した。 今年度の研究では、下肢を速く動かす課題を実施した際の腰椎や骨盤の動く大きさに関して、非特異的腰痛選手と健常選手を比較し、非特異的腰痛アスリートの腰椎や骨盤の動く大きさの特徴を明らかにすることを目的としている。 対象は、3校の高校生サッカー選手87名で、その内非特異的腰痛があるもの(腰痛群)18名、ないもの(無腰痛群)69名であった。腰椎や骨盤の動く大きさは、下肢を速くまたはゆっくり動かす課題時に、第3腰椎棘突起に貼付した3軸加速度角速度計から得られる角速度データを用いて評価する。課題は、両肩外転90°とした安静立位から、大腿中央部(大腿骨)が床面に対して水平になる高さまで、股関節を屈曲して大腿を挙上する、片脚もも上げ動作とした。大腿中央が床面と水平となる高さは、メジャーで計測して規定する。その上で、自作のもも上げ装置の高さを計測した高さに設定し、装置の前でもも上げ動作を実施することによって、大腿前面が装置に接触し、規定の高さまで大腿が挙上できるようになっている。腰の動く大きさの解析区間は、大腿が床面と水平になる高さの股関節屈曲角度から70°までとした。(具体的には、股関節屈曲約20°から約90°までが解析区間となる。)条件は、ゆっくり挙上する条件(股関節屈曲角速度が約100deg/sec)と速く挙上する条件(股関節屈曲角速度が約400deg/sec)とした。 統計処理は、腰痛の有無、速度条件の2要因による分割プロット分散分析を行い、腰痛の有無と挙上速度の違いによる、片脚もも上げ動作時の腰椎や骨盤の動く大きさの特徴を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在高校生サッカー選手87名に対してデータ計測が終了している。当初の予定では128名の計測を予定していたが、協力予定校からのキャンセルのため、データ数が不足している。また、2022年度前半のコロナの影響により、2023年3月末予定であった計測終了時期も遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方策:①新規協力校の募集を再度かけ、1,2校程度増やす、②計測終了校に新入学した生徒に対して計測することによって、全体で60名程度のデータ数を増やす予定である。データ解析は、データ計測と並行して進める。
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Causes of Carryover |
当該年度に計測予定していた対象校が減ったため、人件費、交通費がその分少なくなった。2024年度7月までに追加の計測が必要であるため、そこに今回余剰した経費を使用する予定としている。また、他大学や他施設から借用して計測していた計測物品が使用できない可能性が出てきたため、そちらの機器購入費にも今年度経費を使用する予定。更には、研究データが出そろい、分析後に、学会発表、論文化へ進めるために必要な交通費や英文校正費などに使用する。
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