2022 Fiscal Year Research-status Report
閉鎖型運動技能学習への開放型要素の導入:他者の存在が道具の身体化を促進するか?
Project/Area Number |
22K11520
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
長谷川 弓子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (20712871)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 閉鎖技能 / 注意 / 外乱 / アライメント / 技能向上 / 学習法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,閉鎖型のスポーツ技能であっても開放型のように他者の存在を導入し,不確定性の高い環境下で学習することが,学習者の関節間の協応関係と道具の身体化の獲得を促すと考え研究を進めている。 2022 年度は実験機材の購入,実験系の設置,4名を対象とした予備実験を実施した。具体的には,学習課題として用いるゴルフパッティング課題の標的までの距離や標的に対してどのような方向から打つかなどの問題を検討し、現在のところ、2距離・2方向を設定することとなった。また,学習法の効果を検討するために,プレ・ポストテストだけでなく,実施期間中に中間テストとして測定を行うこと,また,ポストテスト後に応用テストを実施することなどを検討した。特に,実験機器として作成した実験群が使用するボール打ち出し器の正確性や精度についてテストを重ねた。また,開放型の要素を導入する学習を行う実験群の課題となる,ボールの投射時間間隔や,投射するボール速度などを検討した。 本研究では,初心者の「構え(アドレス)」の習熟課程を検討する予定であるが,モーションキャプチャを用いて計測する身体部位の決定や,学習者の目線やボール位置との関係を検討するための測定法(計算法)などについても検討した。現在,予備実験はすでに終了しており,得られたデータを分析中である。これらのデータを用いて,実験設定を再度見直し,2023 年度には本実験を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初,心配されたボール打ち出し器も順調に稼働しており,予定通り予備実験も終了しているためほぼ予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の予備実験のデータ解析を行い,それらのデータから測定数や,参加者のアライメントの学習の評価法などについて検討する。
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Causes of Carryover |
予備実験での参加者数が予定より少なかったため。これは本年度の本実験の参加者に支払う謝金として使用する。
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