2023 Fiscal Year Research-status Report
HMGB1抑制による前十字靭帯再建術後拘縮予防の有効性の検討
Project/Area Number |
22K11527
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中條 正英 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (60882165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海江田 英泰 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (40894241) [Withdrawn]
中村 俊介 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90836107)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膝拘縮(関節線維症) / HMGB1抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
前十字靭帯再建術後拘縮モデルラットに対して、抗HMGB1中和抗体投与、抗HMGB1阻害剤投与を行い、関節拘縮の予防効果があるか評価している。前十字靭帯再建術後拘縮モデルラットは膝蓋内側傍縦切開にて関節内を展開した後、前十字靭帯を切除、尾腱を移植腱として用い、大腿骨と脛骨に骨孔を作成し骨孔に移植腱を挿入し螺子で固定し作成した。対側膝を無処置の対照とした。可動域測定器具を作成し、ラット膝関節の可動域測定を1週ごとに行い4週まで計測した。しかしながら関節拘縮モデルラットが、先行研究と同等の可動域制限が得られず再現性に苦慮した。そのためまずは、関節線維症全般に対して薬剤投与が効果的であるか検証することとし、先行論文を参考に関節線維症モデルラットを作成した。関節線維症モデルラットは、膝蓋内側傍縦切開にて関節内まで展開し、膝蓋下脂肪体の切除、膝蓋上嚢の滑膜切除、大腿骨前面を1㎜程穿孔し関節線維症モデルラットを作成した。屈曲角度において、Sham群より統計学的有意な可動域制限がみられた。HMGB1阻害剤であるグリチルリチン(4㎎/kg)を初日は関節内投与と腹腔内投与を併用、翌日から2日目まで腹腔内投与を行った。術後1週目より可動域測定を開始し、1週ごとに計測し4週を効果判定とした。現時点ではコントロール群と比べ、有意な可動域の改善は見られていない。薬剤投与濃度や投与日数、測定方法などが検討項目として挙げられた。来年度は、これらを条件を検討しながら研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた前十字靭帯再建術後拘縮モデルラットで再現性を得られず、まずは拘縮の根幹である関節内線維化に焦点を当て関節内線維化モデルラットに、薬剤投与による線維化の予防、可動域の改善が行われるか研究を行った。関節線維症モデルは、Sham群より可動域制限が見られた。HMGB1阻害剤であるグリチルリチン(4㎎/kg)を初日は関節内投与と腹腔内投与を併用、翌日から2日目まで腹腔内投与を行った。術後1週目より可動域測定を開始し、1週ごとに計測し4週を効果判定とした。現時点ではコントロール群と比べ、有意な可動域の改善は見られていない。薬剤投与濃度や投与日数、測定方法などが検討項目として挙げられた。先行論文では♂ラットが用いられていたが、今回♀モデルを用いたことで有意差は得られたものの可動域角度差が4度程度におさまり、評価に影響を与えた可能性が高い。♂モデルに変更し実験を進める予定である。前十字靭帯再建術後拘縮モデルラットで再現性を得られずモデルラットを変更し実験をやり直したことなどが、研究がやや遅れる原因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
関節線維症モデルの作成が安定したため、薬剤投与濃度や投与日数など条件を検討し評価する予定である。可動域に有意な改善が見られれば、線維化の程度や部位などを組織学的評価法を用いて進めて行く予定である
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Causes of Carryover |
研究経過に沿った場合に、次年度使用が望ましいと判断したため
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