2023 Fiscal Year Research-status Report
青年期女性における身体組成変化の制御因子に関する縦断的研究
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22K11536
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
涌井 佐和子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 先任准教授 (00360959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門屋 悠香 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (10420879)
黒坂 裕香 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (30633002)
町田 修一 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 教授 (40421226)
南 唯公 (中西唯公) 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (50582110)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 青年期女性 / 身体組成 / 体重管理 / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアは特に高齢期に顕著とされる骨格筋量の低下現象である。筋肉量のピークは20代で、その後は減少の一途をたどるが、女性において特にその傾向は強い。欧米では大学初年度1年間の身体組成変化が著しいとする“freshman 15”と呼ばれる現象(大学生初年度1年間に体重が15ポンド[6.8kg]増加することを由来)の研究が蓄積されており、また、大幅な体重変動(weight cycling)は、肥満とは独立して様々な悪影響を及ぼすことも知られている。一方、本邦20代女性のBMIによる肥満者の割合は低率であるものの、運動実施率は著しく低く、サルコペニア肥満(隠れ肥満)率は高い。本研究の目的は、大学初年度女子学生を対象とした前向きコホート研究により、身体組成の変化の実態および、その制御因子を明らかにすることであった。身体組成の変化はインピーダンス法(In Body)により評価し、個人的要因(体重変動経験、身体活動量、食生活、栄養摂取量、睡眠、体力、ならびに心理的要因[リテラシー・セルフエフィカシー・行動変容ステージ・ストレス])、個人間要因(ソーシャルサポート・ソーシャルネットワーク)、環境要因(住環境・近隣環境)等を合わせて評価することが目的であった。2023年度はベースライン時のそれらの要因の体組成の変化への影響の度合いを解明する計画であった。具体的には1施設において新年度に測定を開始する予定としていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、予定したフィールド(大学1年生)の新学期体制が変則的であったため、本研究遂行のためのタイミングを確保することが困難であった。 しかし、2024年度に予定している別フィールドの準備は2023年度後半より担当者とミーティングを重ねることができた。 2023年度は当該研究の測定実施などにおける情報収集・準備にとどまったため、進捗状況としては「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に予定した大学1年生女子1グループ、2024年度に予定していた1グループを対象に、体組成測定、調査票によるデータ収集を行う予定である。・身体組成・形態計測:In Body 470(In body Japan)により測定した指標:体重、体水分量、筋肉量(部位別)、タンパク質量、ミネラル量、体脂肪量(部位別)、体脂肪率、基礎代謝量、内臓脂肪レベル。下肢周径囲、身長・体重管理に関わる項目(過去の体重変動経験[過去1年の最大体重、最小体重、ウエイトサイクリング歴[過去1年の最大体重、最小体重、体重10%以上の増減歴の回数]、ウエイトコントロールの行動変容ステージ・体重管理セルフ・エフィカシー]・身体活動・体力に関わる項目:身体活動量[世界標準化身体活動質問票(GPAQ)]、身体活動のステージ・身体活動セルフ・エフィカシー、身体活動のリテラシー、・食生活に関わる項目:食生活、摂食障害スクリーニングテスト(EAT-26)・食の行動変容ステージ・食のセルフ・エフィカシー・食のリテラシー)、睡眠に関わる項目:ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI:Pittsburgh Sleep Quality Index)、メンタルヘルスに関わる項目 CES-D(center for epidemilogic studies depression scale)、その他の項目:ソーシャルサポート・ソーシャルネットワーク、環境要因(住環境・近隣環境)を予定している。
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Causes of Carryover |
2023年度は予定したフィールド(大学1年生)1つにおいて、ベースライン測定を実施する予定であった。 しかし、当該研究は測定タイミングを入学時期としていたため、対象フィールドの改組等の混乱により測定開始を見合わせた。そのため、測定等に計上していた予算執行ができず、次年度使用額が生じる結果となった。
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