2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of short duration high intensity training -Exercise loads to improve energy efficiency and muscle coordination-
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22K11585
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
大崎 諒 東京家政大学, 健康科学部, 期限付助教 (00883670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 展士 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (60301917)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | エネルギー効率 / 体幹筋群 / 筋シナジー / 近赤外分光法 / 自転車 |
Outline of Annual Research Achievements |
持久系スポーツであるロードレースは、ペダリングによって 生み出された体内のエネルギーを効率よく運動エネルギーに変換する能力が高いレベルで求められる。一方で、この能力 を向上させるための効果的な運動負荷の方法については明らかにされていない。当該年度は、自転車運動中のエネルギー効率の測定手法の確立と、下肢と体幹部に存在する筋群の筋活動とエネルギー効率との関係性組織酸素計を用いた近赤外分光法による筋酸素化動態とエネルギー効率との関係性の解明に努めた。 14名の社会人自転車競技者に対し、自転車エルゴメーターを使用した運動課題を実施した。運動内容は多段階の漸増負荷方式を用い、3分間の安静時間の後、60Wの運動負荷から自転車運動を開始した。運動開始後は3分間ごとに25Wずつ運動負荷を増加させ、対象者が疲労困憊に至るまで継続した。運動課題中、対象者のエネルギー効率を算出するために必要な酸素摂取量と二酸化炭素排出量を、呼気ガス分析装置を使用して測定した。さらに、筋活動の測定として、外側広筋、大腿二頭筋長頭、外腹斜筋、脊柱起立筋の筋酸素化動態(酸素化ヘモグロビン、脱酸素ヘモグロビン)を、組織酸素計を用いて測定した。 実験の結果、14名全ての被験者が、疲労困憊まで自転車運動を行うことが可能であった。 詳細な結果は現在も解析中であるが、エネルギー効率は運動強度の増加とともに向上する傾向にあることや、エネルギー効率が最高値に到達する運動強度は対象者によって異なるため、多段階漸増賦課方式を用いた運動課題によってエネルギー効率の最高値を測定することで確認する必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度では、骨格筋の筋活動とエネルギー効率との関係性を明らかにするために必要な筋活動とエネルギー効率の測定方法を確認することができた。また、エネルギー効率が最高値となる運動強度は対象者によって異なるため、短時間高強度トレーニングが骨格筋の筋シナジーに与える影響を明らかにするためには、各対象者において最適な運動強度を設定することが重要であることが示唆された。 研究で得られた情報は現在詳細に解析中であり、その結果は論文に投稿する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度の知見によって得られたエネルギー効率の最高値を測定する方法を応用し、短時間高強度トレーニングの運動効果の解明に努める。
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Causes of Carryover |
学会発表や論文の投稿をしていないため未使用分が生じた。次年度は主に論文投稿費用や学会発表に用いることを計画している。
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