2023 Fiscal Year Research-status Report
野球肘予防の新たなElastomeric Elbow Braceの開発と臨床評価
Project/Area Number |
22K11594
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
田中 則子 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20290380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 磨毅 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20269848)
境 隆弘 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (60353009)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 野球肘予防 / 弾性装具 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 試作した弾性肘装具(Elastomeric Elbow Brace:EEB)の装着有無による、100球投球時の肘外反制動効果について、超音波画像を用いた効果検証を実施した結果を、国際学会(7th IOC World Conference on Prevention of Injury and Illness in Sport)にて発表した. 【要旨】野球経験のある男性10名を対象に、試作した弾性肘装具(Elastomeric Elbow Brace)の装着有無の2条件にて、100球投球時の前後および途中20球ごとに、超音波画像による腕尺関節裂隙間距離の計測と休息の記録を実施した.2条件比較の結果、装着なし群に比して、装着あり群で腕尺関節裂隙間距離が有意に小さくなっていた.また、球速は2条件間に有意差を認めなかった.以上より、試作したEEBの肘外反制動効果が確認できた. 2) 力学的検証:モデル肘を用いた肘外反ストレスの抑制効果の検証 本研究に使用しているスチレン系エラストマー素材の素材の硬度・伸張量の違いが制動力に及ぼす影響を検討するため、基礎実験を行い、そのデータ解析をすすめてきた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続き、肘外反ストレスの抑制効果と装着の簡便さの両立にむけて試行錯誤をしてきた.脱着や連続投球による破損(耐久性)については解決できたが、少年野球チームへの導入にあたっては、装着の簡便さが使用してもらえる頻度と関連すると予想されるため、さらなる改良を精力的に進めている.今後、長期間の連続使用による検証の段階へ進めていきたいと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施した基礎実験結果の解析を進めて学会発表を行う予定である.肘外反ストレスの抑制効果と装着の簡便さを両立した肘サポーターの開発を進め、肘外反ストレスの抑制効果の検証、投球時における肘外反ストレスの抑制効果の検証、少年野球選手の内側不安定性と障害発生についての関係性の解析と評価を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
長期連続装着による効果検証のための実験が遅れているため、次年度に実施予定であるため.
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