2023 Fiscal Year Research-status Report
小学生の社会情動的スキルの実態と体力・運動能力、生活習慣との関係
Project/Area Number |
22K11634
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
山田 淳子 滋賀大学, 教育学系, 准教授 (00883258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 繁樹 滋賀大学, 教育学系, 教授 (60405058)
辻 延浩 滋賀大学, 教育学系, 教授 (00378431)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 社会情動的スキル / 小学生 / 体力・運動能力 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,幼児を中心に子どもの社会情動的スキル(非認知能力)が注目されている.しかし,我が国においては,児童の社会情動的スキルの詳細な実態(性差,学年差)が明らかになっていない.また,児童の社会情動的スキルと関連する要因もほとんど明らかになっていない.そこで本研究の目的は,小学校3年生から6年生までの児童を対象に,社会情動的スキルの実態およびそのスキルと体力・運動能力,生活習慣(身体活動・運動,食事,睡眠等)との関係を検討することである.具体的には,目的①として横断データから児童の社会情動的スキルの実態とそのスキルと体力・運動能力,生活習慣(身体活動・運動,食事,睡眠等)との関係を明らかにする.目的②として2022年度より3年間にわたる縦断データから児童の社会情動的スキルの実態とそのスキルと体力・運動能力,生活習慣(身体活動・運動,食事,睡眠等)に関係を明らかにすることである. 1年目(2022年)は,目的①②を達成するために3年生~6年生の児童(約800名)を対象に,社会情動的スキル,体力・運動能力,生活習慣に関する横断データを収集し,分析を行った.2年目(2023年)は,2022年度に収集したデータから小学校中・高学年児童における社会情動的スキル実態を論文化した.小学校中・高学年児童の社会情動的スキルは学年進行とともに低下する傾向があることが明らかになった.また因子により,性差および学年差の特徴が異なることが明らかになった.さらに,小学校中・高学年児童における社会情動的スキルと体力・運動能力の関係について学会発表を行うとともに論文化をした.3年目(2024年)は目的②を達成するための縦断データを収集する予定であり,データが収集でき次第,解析を進め,学会や論文にて結果を公表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,1年目に収集した横断データを用いて,小学校中・高学年児童の社会情動的スキルの実態および体力・運動能力との関係について論文化をすることができた.また,3年間の縦断研究に必要なデータを研究協力校の4年生~6年生児童(約600名)から収集することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
・2022年度収集したデータを用いた,社会情動的スキルと生活習慣との関係について学会発表および論文化を行う. ・3年間の縦断データ収集の最終年度になるため,研究協力校からのデータを収集するとともに,分析を行う. ・横断データを用いた研究成果をさらに深めるために,社会情動的スキルの相対年齢効果および社会情動的スキルと身体活動との関係についてのデータを新たに収集し,分析を行う.
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Causes of Carryover |
体力・運動能力調査の測定補助として学生に謝金を渡しているが、研究協力校が設定された測定日が学生の授業や実習と重なり予定していた補助者の数より少ない人数での実施となった。そのため,謝金の支出が予定より少なかった.旅費については,成果報告の学会が京都であったこともあり,使用が少なかった.今年度は,3年間の縦断データが収集する最終年度にあたるため,成果をまとめ学会で発表したり論文投稿のための経費が必要となってくる.さらに,新たな分析が必要になることも想定され,分析ソフトのオプション購入等で物品費を使用する.
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