2022 Fiscal Year Research-status Report
水中ポール・ウォーキングの歩容と運動時生理応答の解析 ―ポール形状に着目して―
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22K11647
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
福崎 千穂 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (10319006)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 水中ウォーキング / 歩行用ポール |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時の計画では、初年度は(1)実験用水中ポールの作成、(2)作成したポールを使用し健常若年者を対象とした歩行実験を行う予定であった。現在販売されている水中ポールは、長さ、重さが規定された3種のもの(100cm 700g; 110cm 720g; 120cm 740g)であるが、対象者の身長に合わせて長さが変えられるよう長さを可変にする必要があった。また重さの影響をみるために、重さを大きく変化させる必要があったが、下に重りを取り付けるという構造にするとポールによって形状が変化し、水の抵抗が変わってしまうという問題が生じた。ポール製造会社と話し合いを重ね、重り部分の形状は変わらず、重さを変化させ、また長さも可変とする実験用ポールを作成した。またポールの形状は、申請書の計画通り、ストレートと弯曲の2パターンを作成した。これらのポールを用い、今後生理応答を検証していく。 陸上でのポールの適切な長さは「身長×0.63」と言われているが、水中でも同様となる可能性が高いか、または異なる可能性があるかを検証するため、既存の市販されているポールを用いて、ポール長と身長によるポール使用感の違いをアンケート調査した。対象は若年健常者42名であった。その結果、水中ポールでは身長マイナス50~55㎝程度が使いやすいという意見が多く、陸上よりもより長い長さで人が使いやすいと感じる可能性が示唆された。また、身長が低く、身長に対する水深が深いために相対的に浮力が働きやすい人ほど、水中ポールを利用することで歩きやすいと感じることも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験用ポールの製作が予定していたよりも容易ではなく、何度も検討を重ね、時間を要した。そのため、初年度予定していた若年健常者に対する生理応答測定を実施することができなかった。現在、実験用ポールが完成したため、今年度は遅れを取り戻すべく実験を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
実験用ポールは完成したため、今年度は (1)若年健常者を対象としたポールを用いた生理応答実験とその解析 (2)下肢関節疾患患者を対象としたポールを用いた生理応答実験とその解析 を行う予定である。現在のところ、研究計画の変更はない。
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Causes of Carryover |
今年度は作成した実験用ポールを使用して、人を対象とした実験を進める予定である。 そのための、被験者謝礼や測定補助者謝礼、実験用消耗品購入費として助成金を使用する計画である。
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