2022 Fiscal Year Research-status Report
特発性脊柱側弯症に対する保護者評価を活用した新たなスクリーニングツールの開発
Project/Area Number |
22K11649
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
和田 簡一郎 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20431447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 研 弘前大学, 保健管理センター, 教授 (40396403)
下山 克 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (50312492)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 脊柱側弯症 / 検診 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保護者による体表変形の評価を定量化し、年齢や家族歴などの被検者内因子との組み合わせによるスクリーニングツールを開発することである。2022年度は、側弯外来患者の年齢、身長、体重、側弯症の家族歴、初潮の有無と時期、X線画像評価、3Dスキャンニングカメラによるモアレ評価、せなかのチェックシートを用いた評価を収集した。今後、さらにデータ数を増やし、収集データの解析、せなかのチェックシートによる側弯症の検出力を検討していく。また、思春期側弯症患者の病院受診のきっかけとなったエピソードを解析した結果を第51回日本脊椎脊髄病学会で報告した。運動器検診により整形外科を受診した側弯症群と他のきっかけで受診した群の特徴を比較、検討した。年齢(検診群11.8±2.4歳 vs. 非検診群11.4±3.4歳)、性別(男性5名 vs. 5名)、BMI(18.5±2.7 vs. 17.6±2.4)、側弯症の家族歴有(2名 vs. 4名)、初潮の有(30名 vs. 10名)、側弯のパターン(胸椎18、腰椎14、ダブルカーブ16 vs. 胸椎6、腰椎7、ダブルカーブ10)、側弯度(17.1±6.6° vs. 19.6±10.5°)、装具治療開始(17名、35.4% vs. 13名、56.5%)はいずれも統計学的に有意差を認めなかった。保護者の調査票による異常所見の検出率は低い可能性があり、保護者への教育、啓発、調査票の改善を行う必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外来患者の評価では、データ収集中であり、2023年度はさらに解析対象者数を増やし、解析をすすめる予定である。2023年度には、学校検診による評価も行う予定であったが、コロナ感染拡大の影響で実施困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、外来患者の画像評価とせなかのチェックシートのデータ収集を継続し、スクリーニングツール作成をすすめる。側弯症検診にて、せなかのチェックシートを用いた保護者評価を行う。
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Causes of Carryover |
2023年度は、側弯症外来患者のデータ収集であったため、支出が計画より少なくなった。2023年度以降は、検診におけるデータ収集のため、研究補助を含めた支出を予定している。
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